他社のサービスを受けたからこそ、気づくこと
自社の改善点や新たなアイデアにつながる刺激に
編集部|「ゲスト体験サポート制度」を体験した社員の皆さんからは、どのような声が上がっているのでしょうか?
渡邉さん|制度の利用者には、後日簡単なレポートを書いてもらっています。それを見ると、たいへん好評ですね。我々の狙いどおり「他社のサービスを体験しないと気づけなかった自社の改善点」や「今の仕事に取り入れたい新たなアイデア」を書いてくれる従業員が多いです。やはり会社が違うと、ホテルやレストランのサービスも全然違うので、カルチャーショックもあるのでしょう。みんな、よい刺激を受けているなと思います。
編集部|従業員のなかで、どれぐらいの割合の人が、この制度を利用されているのですか。
渡邉さん|現在社員の3割ほどが利用しています。コロナ禍があけて利用を再開したばかりなので、これから更に制度を周知させていきたいところです。
やりがいを感じながら長く働ける環境づくり
仕事を通して「成長する喜び」を感じて欲しい
編集部|今後はどのような福利厚生の取り組みを予定されていますか?
宮越さん|これからも小田急ホテルセンチュリーサザンタワーは、従業員がやりがいを感じながら長く働ける環境づくりに注力していきます。そのためには仕事を通じて成長を実感できる職場であることが必要。福利厚生に関しても、一般的なものに加えて、弊社らしい「成長」をキーワードにした福利厚生を考えていきたいですね。例えばソムリエの資格を取りたい社員を後押ししたりといった、学びのためのサポートは今後増やしていきたいところです。
渡邉さん|弊社には「海外研修制度」があって、オーストラリアで半年間、ホームステイをして語学学校に通いながら、提携ホテルで実務に携わることができます。私自身がその研修制度の経験者なのですが、非常に仕事の幅が広がりましたし、成長することができました。そういった体験を、研修だけでなくバリエーション豊かな福利厚生として、従業員の皆さんに提供したいです。
宮越さん|私は新卒からずっとホテルで働いてきて、多種多様な部門を経験してきました。そのなかで仕事人としても、人間としても成長できたと感じています。ですからこの会社は従業員にとって仕事の場であるだけでなく、学校のような学びの場でもありたいのです。従業員満足が顧客満足につながるという考えのもと、仕事においても福利厚生においても、さまざまな体験を提供し、働く人を温かく育む会社でありたいと願っています。
編集部コラム
「素直で若い従業員が多いので成長してほしい、活躍してほしい。成長している感覚を持ってほしい」。そんな母心のような思いで福利厚生を整えていると朗らかに語ってくれた宮越総支配人。「お客様の満足度を上げるには、従業員満足度を上げることが大切」。そう語る人事の渡邊さんのもとには、お人柄ゆえ若手の声が集まってくるのだそう。その声をすぐに改善につなげていく風通しのよさに、取材中から心があたたかくなりました。ミライ人材を会社全体で温かく育む、そんなキラリ企業で働くみなさんのサービスに触れたくなるインタビュー時間でした。(OZmall/NAOKO ARAKAWA)
配信: OZmall