待てとは?
まず人が犬に教える【待て】とはどんな内容を指すのか、見ていきましょう。
皆さんは【待てができている】とはどこまでの状態を指すと思いますか?
恐らく、待てと指示して〝愛犬の身体の動きがピタッと止まれば待てができている〟と判断されるのではないでしょうか?
実は、身体が止まっているだけでは【待てができている】とは判断できないのです。
〝本当に待てができている〟というのは〝心も落ち着いている状態〟を指します。
これは、待てを指示した位置から動くことなく『よし、もう好きにしていいよ。』の合図があるまでは止まっているという指示になります。
つまり、待てを指示して、人が姿を消したり、いつもより長い時間待たせてみても『よし』の合図があるまでは待てを維持できる状態ということです。
待てを教えたことのある皆さん、愛犬が待てをしている時どうでしょうか?
身体の力が抜けて落ち着いた状態で止まっていますか?
それとも身体が小刻みに動いていたり、体重が前に掛かり、今にも動き出しそうでしょうか?
上記のように、人が犬に待てを教える時は、人側が主導となって犬の動きを止めていきます。
どこまで待てを求めるのか、待てを終わっていいタイミングなど全て飼い主であるあなたが決めるのです。
この人側に主導権があるがゆえに、『ごはんの時待てをさせるのは可哀想』『ごはんを食べたいのは生理的な欲求なのに、我慢させるなんて虐待だ!』といった事を言われてしまうのです。
では、待てを教えることは人側のエゴなのでしょうか?
もちろん違います。
待てを教えるメリット
待てを教えることは人にも犬にも様々なメリットがあります。
最初にお伝えしたように、待ては犬の心と体を落ち着かせる効果があります。
【待て】が出来る様になることで、身の回りに起こる慣れていない刺激やあらゆるストレスに対して強くなり、ちょっとやそっとのことでは動じない子に成長できます。
加えて、待ては犬の衝動的な行動を止めることにも役立ちます。
例えば、欲求が高まりやすいごはんの催促吠えや早食いなどをコントロールできるようになります。
犬が元々持つ行動の型(吠えたり嚙みついたり)は一緒に暮らす人にとって悩みに繋がりやすいポイントです。
そういった行動をコントロールできる、待ての練習を積んでいる子は【待て】を教えていない子に比べ圧倒的に飼いやすくなります。
配信: わんちゃんホンポ