元TBSアナ・39歳の私が抱く後悔…退社して初めて知った「必死にガツガツ働くよりも大切なこと」

元TBSアナ・39歳の私が抱く後悔…退社して初めて知った「必死にガツガツ働くよりも大切なこと」

 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。


 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。

 第10回となる本記事では、アラフォーになって若者たちに対する思いが変化したというエピソードです(以下、アンヌさんの寄稿)。

年下の子たちに、ついつい口を出したくなる

 アラフォーになった今、年下の子たちにああだこうだ言いたくなっている自分の存在に気づき、戦々恐々としている今日この頃。

 これだけ見ると、〇〇ハラスメントにもなりかねないので、ほんとめんどくさいことやめろよ! とツッコミたくなる人が多くいらっしゃるかと思いますが。

 不思議な現象なのですが、アラフォーにして、とにかく1人でも多くの人にしっかりとお金を稼いで欲しい、そして心から幸せになってほしい、そのために私ができること、これまでの経験でわかっていることをまんべんなくお伝えしたいなんていう……本当に厚かましくて仕方ないのはわかっているのですが……妙な“人類愛”のようなものが自分の中で湧き起こってきているのを感じています。

 なんでしょうね、今思えば20代、私がまだテレビ局員として、アナウンサーとして仕事をしていた頃、当時は自分の事しか考えていなかったなぁと、つくづく思い出すのです。

20代の局アナ時代は空回りばかり。自局の番組ばかり観て…


 時代も時代だったのかもしれませんが、少しでも忙しくしていることが良いことだ、多く仕事をいただけることがベストだという価値観のもと、とにかくがむしゃらに仕事をしていました。

 自分も頑張り、そして周りも一緒に頑張って、組織そのものが向上していくことこそが、ビジネスモデルとして理想的な姿では無いのではないかとも今では思えるのですが。当時の私はとにかく、頼っていただければそれが無性に嬉しくて、その期待に応えなくてはと無駄に空回りしていた記憶があります。

 私が現役のアナウンサーだった頃にやらなかったことで、反省していること。それは、他局のさまざまなアナウンサーの方の仕事の様子をテレビやラジオできちんと研究しなかったことです。

 物理的に時間がなかったのもあるかもしれませんが、チェックするのはいつも自局ものが中心。他局のアナウンサーがどういった話し方をしているのか、どういった見せ方をしているのか、しっかりと勉強しなかったのです。これはやるべきだった。

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