近年は日本でも犬の『室内飼い』が定番に
昔は犬を飼う場合、日本では犬を外飼いするご家庭が圧倒的に多かった印象があります。実際、犬小屋を建てて飼っていた方も多いでしょう。
しかし、近年はさまざまな理由から犬を室内飼いすることが定番化しています。海外においては、犬を外飼いすることを禁止する法律が制定されている国もあるほどです。
犬は『室内飼い』した方が長生きするって本当?
犬は室内飼いした方が長生きするという話があります。実は一般社団法人ペットフード協会から、2020年に犬や猫の飼育状況の実態を調査した結果、室内飼いした方が圧倒的に平均寿命が長いという結果が発表されています。
昔と比べると医療の進歩やドッグフードの進化など、さまざまな状況が重なって犬の長寿化につながっていますが、平均寿命が延びている理由の1つには、室内飼いが定着したことが含まれると考えられます。
犬の外飼いがよくないとされている理由
室内飼いが定着した一方、犬の外飼いは寿命を縮ませる、さまざまなリスクがあると懸念されています。犬の外飼いはどのような理由から「控えるべき」とされているのでしょうか。
気温や天候の影響を受けやすい
犬を外で飼っていると、気温や天候の影響を直接受けてしまいます。近年、日本を取り巻く気候は明らかに異常とも言える変動を繰り返しているため、気温や天候の急転に犬が対応しきれないという意見が多く飛び交っているのです。
実際、夏場の気温は40℃近くまで上がることもあり、外で飼われている犬たちは座っていても呼吸困難に陥ることでしょう。これでは体調を管理するのが難しいと懸念されるのも頷けます。
孤独感や刺激によってストレスを感じやすい
外飼いされている犬は、室内飼いされている犬たちと比べると、ストレスを感じやすい環境下にいるという懸念も見られます。
家族と一緒に過ごす時間が少ない孤独感や、車の走行音や知らない人や犬が通るたびに高まる警戒心など、さまざまな強すぎる刺激を受けている状態です。したがって、ストレスによって体調を崩したり、体に負担をかけてしまい、寿命が縮まりやすい傾向にあるとも指摘されています。
衛生的に病気や感染症のリスクが高まる
室内飼いに比べて病気を患ったり感染症に罹ったりするリスクが高まることも指摘されています。現代では、マダニやノミの駆除薬や、フィラリアの予防薬などが浸透していますが、それでも室内飼いに比べるとリスクは高まります。
また、屋外はさまざまな影響を受けて衛生面にも問題が生じることが多少あるため、病気のリスクも高まりやすいと考えられています。
興奮状態に陥ると脱走のリスクも
昔は外飼いの犬が多かったため、脱走するケースが多く報告されていました。これは現代も変わらず、室内飼いしている犬に比べると、外飼いしている犬は常に刺激にさらされているため、突然興奮状態に陥り脱走してしまう危険性があります。
脱走してしまうと、行き先で交通事故に遭ったり、見知らぬ人や犬に噛みつきトラブルに発展するなどのリスクが考えられます。こうしたリスクを考慮して、室内飼いが推奨されている面もあるのです。
配信: わんちゃんホンポ