危険すぎる反則で波紋、子どもの空手大会は「ヘッドギア付けず」 蹴られた側の協会も声明「被害者に配慮足りず深く反省」

危険すぎる反則で波紋、子どもの空手大会は「ヘッドギア付けず」 蹴られた側の協会も声明「被害者に配慮足りず深く反省」

宮崎県宮崎市で11月3日に開催された「フルコンタクト」(直接打撃制)の空手大会に出場した小学生が、後頭部を蹴られて動けなくなるという動画がXに投稿されて、多くの人に衝撃を与えた。

救急搬送された小学生は頸椎捻挫でコルセットを巻いているそうだ。映像にはモザイクがかけられていて不明瞭だったが、問題となった試合では、頭部を守る「ヘッドギア」をつけなかったことがわかった。

大会主催者によると、試合をした小学生らはヘッドギアをつけない「上級」のクラスだったという。

「一昔前はヘッドギアをつけていたが、視界が狭まることも危ないのではないかとして、近年はつけなくなっていました。今回の件を受けて、今後の着用は変わるかもしれません」(主催者の「叢林塾」代表)

●「3年間の出場停止処分は決定事項とはしておりません」

この試合をめぐっては、蹴った側の子どもが所属する道場が、被害者らに謝罪し、セコンドを謹慎処分とした。一方で、蹴られてケガをした小学生の道場が加盟する「日本実践空手道教育協会」も11月13日、インスタグラムに「お詫び」の書面を投稿した。

動画が投稿された当初、ネット上には「蹴られた側が3年間出場停止処分になった」という趣旨の情報が出回ったことから、そうした対応を疑問視する声が強くなっていた。

協会は次のように説明している。

「今回、当協会が被害者へ下したとされる3年間出場停止処分についてご説明させて頂きます。3年間の出場停止処分は決定事項とはしておりません。

決定ではなく、組織として主催者、他団体様も関係している事案のSNS投稿を禁止したもので、被害者道場責任者様へ伝えさせて頂いた啓発的な事項でした。

又、この誤解され広まった処分は当協会が発生元で、主催者側(叢林塾様)が下した処分ではないことをお伝え致します」

なお、蹴られた子どもが通う道場に対して「不適切な対応」をした人間は、この責任を取って協会を退会したという。

「今回の事故においては被害者に対し配慮の足りない対応であったと、深く反省しております。この件に関して多くの皆様に誤解と不快、ご心配をお掛けしました事、大変申し訳なく思っております」(協会)

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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