1.24時間周期の生活リズムを持つ
猫が正確な体内時計を持っている理由のひとつが、24時間周期の生活リズムを持っているからです。これを「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼び、私たち人間も朝になると自然に目が覚めて夜になると眠くなるように、猫もこの体内時計に従って毎日を過ごしています。
このリズムは、昼と夜の光の変化に影響されて調整されます。たとえば、朝日を浴びることで「活動の時間だ!」と体が反応したり、夕暮れが近づくと「そろそろ休む準備をしなきゃ」と感じるのです。
ただし、猫はもともと野生で夜行性に近い生活をしていたため、昼間にたくさん寝ていても問題ありません。
そして、早朝や夕方(薄明薄暮の時間帯)に元気になるのも、この体内リズムが関係しています。飼い主さんが寝ている早朝に「そろそろご飯の時間かな?」と起こしに来るのも、この自然なリズムが働いているからなんですね。
2.捕食動物としての本能
猫が持つ正確な時間感覚には、捕食動物としての本能も深く関係しています。もともと野生下の猫は単独で狩りをする生き物でした。獲物となる小動物は、日の出前や日没後といった「薄暗い時間帯」に活動することが多いため、猫も自然とその時間に狩りをするようになりました。
現代の猫たちは家の中でのんびり暮らしていますが、この本能はしっかりと残っています。「まだ真っ暗なのに、なんで起きるの?」と思うような時間に起こしてくるのは、その時間帯が狩りのチャンスだと感じているからかもしれません。
また、猫は狩りが成功するかどうかに生活がかかっていたため、時間や状況の変化に敏感です。日々のリズムが崩れないように行動することで、いつでも狩りに備えられるようにしていたんですね。
飼い猫もこの感覚が残っているため、毎日同じ時間に起こしたり、ご飯を催促したりするのです。
配信: ねこちゃんホンポ