5、ストーカーまがいの行動をする相手が諦めるときとは?
ストーカーまがいの行動に対して自衛策が有効に働けば幸いですが、場合によってはストーカーの逆上を招いて被害が深刻化する危険性があります。
そこで、ストーカーまがいの行動への対策の有効性を高めたいなら、以下2つの方法が効果的です。
警察に相談して公権力による解決を目指す
弁護士に相談して柔軟な解決法を提案してもらう
(1)警察に相談する
警察に相談すれば、加害者に対する行政処分・刑事処分が期待できるので、ストーカーまがいの行為が停止する可能性が高まります。
まず、「ストーカー行為」までは認定できなくても、つきまとい行為などのストーカーまがいの行動が認められるときには、警告(ストーカー規制法第4条)・禁止命令(ストーカー規制法第5条)が下されます。
禁止命令に違反した場合や、禁止命令に違反してストーカー行為を行った場合には懲役刑や罰金刑が下される可能性が高いので、警告・禁止命令だけでもストーカーまがいの行動に対する抑止力になるでしょう。
次に、つきまといが反復していて、「ストーカー行為」があると認められる場合には、犯人に1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑が下されることになります。
ただし、警察にストーカー被害を申し出たところで、数々の違法行為を証明できる明確な証拠や身に迫った危険性が現認できるような状況でなければ迅速な捜査活動を期待できないのが実情です。
被害者の状況次第では、警察に相談しても相手にしてもらえないということも少なくはありません。
したがって、ストーカーまがいの行動で被害を受けていて、確実に何かしらの対策を期待したいのなら、次項で紹介する弁護士への相談が不可欠だと考えられます。
(2)弁護士に相談する
警察とは違って、弁護士は依頼者の利益を最大化する役割を担う専門家です。
したがって、状況次第ではストーカー案件を受け付けてくれない警察とは異なり、弁護士に依頼をすれば、ストーカーまがいの行動がどのような実態であれ、かならず何かしらの方策を提案してくれます。
たとえば、ストーカー規制法上の「ストーカー行為」とは言えない状況でも、加害者に対して弁護士の名前で内容証明郵便を送付して、当該行為の差し止め要求をするなどの方法が考えられます。
6、ストーカーまがいの行動で困ったら弁護士への依頼がベストな理由
ストーカーまがいの行動による被害を受けているときには弁護士への依頼がベストです。
なぜなら、ストーカー案件の実績豊富な弁護士に相談すれば、以下のようなメリットを得られるからです。
警察を動かすために必要な証拠・証言の収集方法のアドバイスを期待できる
ストーカー行為を働く者に対して内容証明郵便を送付して問題行為の停止を要求してくれる
代理人として加害者との間で直接交渉してくれる
警察に相談せずに穏便な解決を目指せる
防犯ブザーの貸し出しや提携している民間団体と繋げてくれる
その他、ストーカー被害の予防・改善に役立つ日常生活でのコツを教えてくれる
ストーカーまがいの行為を受けているときには、問題行為がエスカレートする前の早期解決が最優先課題です。
ストーカー案件のノウハウを有する弁護士に相談して、状況に応じて適切な対策をアドバイスしてもらいましょう。
配信: LEGAL MALL