防災標識の見方
ここからは防災標識の見方を紹介します。防災標識は、5つの災害の種類を表すピクトグラム(災害種別一般図記号)、特に災害の起きる危険性が高いスポットを表すピクトグラム(注意図記号)、避難場所・避難所を表すピクトグラム(避難場所/避難所図記号)を使って表現されます。
災害種別一般図記号
上の5つのピクトグラムは、左から「高潮/津波」「崖崩れ・地滑り」「土石流」「洪水/内水氾濫」「大規模な火事」の5種類の災害を表す「災害種別一般図記号」と呼ばれる防災標識です。
避難所・避難場所は災害の種類別に設定されます。たとえば、津波や高潮なら高台に避難場所が設置されますし、洪水なら川沿いにある避難所は避ける必要がありますね。どんな災害でも最寄りの避難所に行けばよいというわけではありません。
そこで、避難所・避難場所には、どんな災害のときに使うのが適しているかという防災標識が表示されています。
上の画像は、避難場所に設置される標識の例です。この避難場所では、土石流や崖崩れ・地滑りの際に使うのには適していますが、洪水・高潮/津波・大規模な火災の際には適していないというのが一目でわかります。
注意図記号
災害種別一般図記号を基本に、四角形の記号が三角形になり、さらに黄色で塗られたものが注意図記号です。
下の画像の左から、「高潮/津波」「崖崩れ・地滑り」「土石流」の3種類で注意図記号が設定されています。
注意図記号は災害の発生の危険がある地点に設置されます。下は注意図記号の使用例です。このような標識が、海沿いの、津波に特に注意すべき地点に設置されます。
避難場所図記号
防災標識は、人々を適切な避難所・避難場所まで誘導することを目的としています。
「避難場所」と「避難所」は、どちらも災害時に逃げ込む場所ですが、それぞれ意味が異なります。
避難場所は、災害時に逃げ込む場所の中でも、災害備蓄がないところです。一時的に避難する場所で、長期滞在は想定していません。公園や河川敷などが指定されています。
避難場所を表す防災標識は災害の種類によって分けられています。以下の画像は「高潮/津波」の場合の避難場所を表しており、上のピクトグラムが高台の避難場所、下は津波避難ビルです。
「高潮/津波」以外の災害の避難場所は以下のピクトグラムで表されます。
避難所図記号
避難場所と違って、「避難所」は災害備蓄のある、避難後に生活する場所です。学校や公民館などがこれに当たります。屋根がついた建物が描かれているので見分けがつきやすいですね。災害の種類を問わず、避難所はすべて以下の標識で表します。
配信: 防災ニッポン