ロケで1週間不在のことも。家族のサポートを得て、仕事ができる幸せを実感
――仕事と子育ての両立はどうしているんですか?
やしろ優 保育時間内で仕事が終わればいいのですが、終わらない日もあるので、そのときは夫に迎えに行ってもらったり、うちの母に来てもらったりしています。実家も車で数十分のところにあるので、その点はすごく助かっていますね。
『イッテQ!』など長期ロケで1週間ほど不在になってしまうこともあります。そのときは、私と夫、母の3人で家族会議をして、「またこの季節がやってまいりました。ご迷惑をおかけしますが、おみやげをたくさん買ってくるので、息子をお願いします」という感じでお願いしています。母と夫も仲がいいので、その点は安心していますね。
不在の1週間、前半は母、後半の週末は夫が担当するなど、2人で分担して見てくれています。夫は仕事で丸1日家にいられないときは、「この時間帯は息子の面倒を見れないので、お母さんお願いします」という感じで、やり取りをしてくれているみたいです。
私は、子どもが小さいからという理由で、いただいた仕事を断りたくない気持ちがあって。家族に相談して理解を得て、ここまで続けてこれましたね。
――子育てが仕事にいかされていることはありますか?
やしろ優 私の仕事は、ブログやYouTube、生配信などで子育てに関することを発信できるので、すごく恵まれているなと思うんです。たとえば、子どもと一緒に食事をしているシーンを生配信しながら、日ごろの子育ての悩みを視聴者の方に聞いてもらったり、逆にいただいたコメントなどにこちらが答えたりしています。
こういったことは、子どもが生まれるまではできなかったことだし、番組などでも親子で出てみませんかと声をかけていただいたり。だから両立というよりは、子育ての一部が仕事にもつながって、そのうえで皆さんからアドバイスまでもらえるので、本当にありがたい職業だと思いますね。
「母ちゃん、頑張らなきゃ!」と、息子の存在が仕事の原動力に
――子育ての面で大変だなと思うことはありますか?
やしろ優 いくら自分の子が大好きでも、四六時中一緒にいるのは、自分もいっぱいいっぱいになってしまうこともありますよね。今、息子はイヤイヤ期というのもあって、なかなか大変です。
たとえば今朝は、息子がギリギリまで寝ていたので、「幼稚園だよ!早く起きて靴下はいて!」と靴下を用意して起こしたんです。その瞬間に、「自分で出したかった〜〜!」と大泣きされてしまって。そういうことが積み重なっていくと、自分もイライラがたまってしまって・・・。
また先日は、息子が服を全部脱いでパンツ一丁で、仮面ライダーの変身ベルトだけをつけてずっと待っているんです。様子を見ていると、「なかなか変身しないじゃん!」と怒ってしまって・・・。変身ベルトをつけたら、仮面ライダーの姿になれると思っていたみたいなんです。そこで、箱に印刷されていた仮面ライダーの顔をくりぬいてお面にしてあげたのですが、全然納得してくれなくて、私を思いっきりたたきまくってきたんです。
こういう気持ちは大切にしてあげたいけど、人をたたくのはいけないということだけはしっかり伝えました。楽しんでいることは尊重してあげたいけど、しつけとしてがっつり言わないといけない部分もあって、その狭間で揺れまくっていますね。子育てって、本当に難しいなと思います。
――そうやってイライラがたまったりしたときに、息抜きなどをしていますか?
やしろ優 母や夫の協力あってのことですが、仕事に行くことが、私にとっては息抜きになっているんです。ママであっても、自分の好きなことができるというのは、すごく幸せなことだなと思いますし、私の場合は両立が大変というより、仕事のおかげでうまくバランスが取れているかなと思います。
――母親になって、やしろさん自身で、変わったなと思うところはありますか?
やしろ優 今までは、どうやったら自分らしさが出るかと、自分のことしか考えてこなかったんです。でも子どもが生まれてからは、「息子のために頑張らないと」という気持ちが、私の場合はいい方向に行っているかなと。自分のことばかり考えちゃうとプレッシャーになってしまうんですが、子どものためとなると、自然と自分が出せるんです。「息子のために、母ちゃん頑張らなきゃ!」という気持ちが、私の原動力になっていますね。
お話・写真提供/やしろ優さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部
夫や家族の協力を得ながら、大好きな芸人としての仕事をすることで、子育ての息抜きにもなっているというやしろさん。そして、やさ丸くんの存在こそが、今のやしろさんの原動力になっているようです。
後編では、保育士・幼稚園・ベビーシッターの資格をもつやしろさんらしい子育て術を聞きます。
配信: たまひよONLINE