浮気され離婚を検討する場合に知っておくべき6つのこと

浮気され離婚を検討する場合に知っておくべき6つのこと

初めての浮気、一度きりの浮気だ
浮気をしているが私(子ども)のことも大事にしてくれている

特にこのような浮気のケースでは、許せないのに離婚は迷ってしまう方が多いのではないでしょうか。

浮気のことを思い出すたびに泣いてしまう日々、でもこのまま離婚していいのかわからないー。そんな状態かもしれません。

今回は、多くの浮気・離婚問題に関わってきたベリーベスト法律事務所の弁護士が、

浮気された場合に離婚すべきかの考え方
浮気問題の結果離婚した事例
浮気された場合に離婚する方法・流れ

などについて解説していきます。ご参考になれば幸いです。

不倫をされた方が知っておくべき内容全般はこちらです。

また、不倫慰謝料請求に関する記事はこちらです。

さらに、不倫慰謝料の金額についてはYouTubeでも解説しています。

1、浮気された場合に離婚するべきかどうかの判断基準

まず、浮気が発覚したからといって、みんながみんな離婚をするわけではありません。復縁するケースもあれば、やはり離婚に踏み切るケースもあります。

そんなとき、判断基準として、精神的な部分、経済的な部分、子供に関する部分に分けて考えると整理できます。

(1)精神的な部分

浮気をした相手と、今後も結婚生活を続けていくのは苦痛です。常に顔を合わせる夫が、知らない女と懇ろになっていると考えると、顔を見るたびに嫌悪感が生じる可能性があります。

また、1度あることは2度あると思うと、今後も浮気をされるのではないかと思い、夫の帰宅が遅いとき、出張に行くとき等、いちいち勘ぐってしまうことになりかねません。

したがって、浮気を許せるか、忘れられるかどうかが大切なポイントになります。

(2)経済的な部分

浮気→離婚→高額慰謝料

とまっすぐ連想してしまいがちですが、現実はそうはいきません。よくハリウッドスターなどが離婚でとんでもない高額の慰謝料をもらっていたり、財産分与を受けていたりしますが、あれは極めて例外的な世界の話です。

一般家庭の場合、離婚でシングルマザーとなるため、経済的負担が増えることはあっても減ることはまずありません。詳しく説明します。

◎離婚で得られるお金

①財産分与

夫婦の財産は基本的に半分ずつ分けることになります。

②年金分割

婚姻期間中の年金納付実績を半分ずつ分けることになります。

③慰謝料

慰謝料を受け取れる場合であっても数十万~300万円に収まるのが通常です。

④養育費

子供を引き取った側の親が、子供の代わりに、子供を引き取らなかった側の親に請求できます。基本的に、子が成人するまで受け取ることができます。

◎離婚で失われるお金

⑤財産分与と年金分割

もしあなたの収入が夫より多かった場合、あなたが多いぶんだけ夫に支払わなければいけません。

⑥生活費等

子供を引き取った場合、教育費、食費、医療費その他、ものすごい費用がかかってきますが、すべてあなた負担です。子供が自分で稼げるようになり、あなたにお金を入れてくれるようになるまで、あなたはじっとこれらの出費に耐えなければいけません。

具体例で考えてみます。

【ケーススタディ】

子ども 0歳
夫婦の財産 300万円
夫の年収 300万円
離婚原因 夫の浮気

★もらえるお金

財産分与:150万円
慰謝料:200万円程度
養育費:算定表に従うと養育費は月3万円程度

これを前提に考えると、年36万円×18年=648万円

貰える金額の合計は998万円となります。

ただし、この金額は、夫が素直に払い続けてくれたケースです。実際には、夫が支払えず、最悪ゼロということもありえます。

◎出ていくお金

子供の教育費、生活費、自分の生活費:概ね月20万円×18年=4,320万円

そうすると、貰える金額は0円~998万円、出ていくお金は4,320万円となり、圧倒的に、離婚によって金銭的な苦悩は高まります。

これが、世にいわれるシングルマザーの苦労です。

このように考えると、経済的には、あなたに相当大きな負担がかかってしまうのです。

(3)子供に関する部分

①良い影響

もし、父母の仲が悪く、喧嘩が絶えないような状況にあったときは、離婚して心を安定させた母親の下で育つと、子供は安心します。これこそが、離婚によって子が受ける最大のメリットでしょう。

②悪い影響

子育ては、様々な育児書でも、基本的には父母がそろって行うことが想定されています。育児書というのは、大部分がシングルマザーにとって酷です。

「お母さんの具合が悪い時は、お父さんが気にかけてあげましょう。」「どうしても耐えられないときは、旦那さんに必ず打ち明けて助けを求めましょう。」等という言葉が必ず書いてあります。

辛いとき、パートナーに頼れないというのは大変です。また、子供が成長して母親より力が強くなってくると、父親でなければ、コントロールできない時期が出てきます。

そんなとき、父親不在は堪えます。また、子供は、父親のいない寂しさをひっそりと募らせていきます。父親としかできない遊び、会話、コミュニケーションがあるからです。

以上、精神的な面、経済的な面、子供に関する面から見てきました。精神面が過大評価されやすく、経済面、子供の面が過小評価されやすいので、冷静に判断しましょう。

2、様々な浮気されたケース

パートナーに浮気されたらみんなはどうしているんだろう?

自分の気持ちが揺れるとき、周りの行動が気になるものです。

本項では、浮気をされた方々の実際の気持ちをまとめました。ご参考まで。

(1)離婚してよかったケース

離婚した後うまくいったケースを、いくつか並べてみます。

夫のDVから解放された
合わない義理の両親との付き合いがなくなった
姑のいびり、かばってくれない夫の冷たさから解放された
ようやく自分の人生を歩めるようになった
夫の浪費癖にドキドキしなくて良くなった
新しい、いい出会いがあった

基本的に、精神的なメリットがとても大きいケースですね。

(2)離婚して後悔したケース

子供の後悔する声を聴いたとき
ダブルベッドに一人で寝て、寂しさをかみしめた
バツイチ、バツニというレッテルが気になった
別れて初めて愛していたことに気付いたとき
養育費、慰謝料が払われず、お金が回らなくなってしまった

精神的なメリットの評価を誤ってしまったケース、経済的なデメリット、子供のデメリットを過小評価してしまったケースが多いですね。

(3)許して離婚しなかったケース

この決断は、なかなか難しいですが、次の条件を満たしたとき、良い選択だったと思えるようです。

考え抜いた末に、人生勉強だと考え、許す覚悟ができた
子供の未来のことを十分考えて納得した
辛さを十分、信頼できる人に吐き出せた

逆に、これらのことが十分でなかった場合、胸の中にもやもやが溜まり、我慢を重ねるだけになってしまいます。

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