5、弁護士に相談してすべての借金問題を解決しよう
闇金から借り逃げをするために弁護士に相談することには、他にもメリットがあります。この機会に、弁護士の力を借りてすべての借金問題を解決しましょう。
(1)闇金から過払い金を回収できる?
まず、弁護士に依頼すれば闇金から「過払い金」を回収できる可能性があります。
もっとも、ここでいう「過払い金」とは、一般的な消費者金融への過払い金とは少し意味が異なります。
闇金に対しては、支払ったお金の全額が「過払い金」となります。なぜなら、闇金による貸付は不法原因給付であって、闇金業者には法律上の返済請求権がないからです。
それにもかかわらず借り手がお金を支払った場合、そのお金は闇金業者の「不当利得」となります。不当利得は法律上、返還を請求できます(民法第703条、第704条)。
警察が被害金を取り戻してくれることはないので、闇金業者から過払い金を回収してくれる可能性があるのは弁護士だけです。
もっとも、闇金業者は住所も氏名も不明な場合が多いので、実際に過払い金を回収できるケースは少ないです。そのため、被害を最小限に食い止めるために、できる限り早めに弁護士に相談することが大切です。
(2)闇金以外の借金は債務整理で解決できる
闇金から借りる人の多くは、他にも借金を抱えていて返済に追われていたり、正規の貸金業者からは借りられなくなっている人も多いはずです。
闇金以外の借金は、債務整理をすることで解決できます。債務整理には、主に以下の3種類の方法があります。
①任意整理
裁判所を介さず、貸金業者と交渉することによって将来利息を免除してもらい、返済方法を新たに取り決める方法です。借金の大幅な減額は難しいですが、返済月額を減らすことが可能です。借金総額が比較的少ない場合に向いています。
②個人再生
裁判所の手続きを利用して、借金を原則として5分の1にまで減額してもらう手続きです。基本的に財産を処分する必要はなく、条件を満たせばマイホームを残すことも可能です。多額の借金を抱えているものの、財産を失いたくない人に向いています。
③自己破産
裁判所の手続きを利用して、すべての借金の返済義務を免除してもらう方法です。ただし、一定の金額を超える財産を処分する必要があったり、手続き中は一部の資格や職業に制限が加わるというデメリットもあります。到底返済不能なほど多額の借金を抱えた人に向いています。
まとめ
闇金に返済する義務はないとはいえ、安易に借り逃げをするのは危険です。闇金業者からの嫌がらせによって家族や親族との関係が壊れたり、退職に追い込まれるなどして取り返しのつかない事態となるおそれがあります。
かといって、闇金業者の言いなりになっていると多額のお金を損してしまいます。
闇金から借り逃げをするには、1日も早く弁護士の力を借りて、正しく対処しましょう。
監修者:萩原 達也弁護士
ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
国内最大級の拠点数を誇り、クオリティーの高いリーガルサービスを、日本全国津々浦々にて提供することをモットーにしています。
また、所属する中国、アメリカをはじめとする海外の弁護士資格保有者や、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも当事務所の大きな特徴です。
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