3、飛び出し事故に遭ってしまった場合の対応の流れ
もしも飛び出し事故に遭ってしまったら、どのように対応すれば良いのでしょうか?
流れを追って見ていきましょう。
(1)車を降りる
飛び出し事故で歩行者を轢いてしまったら、すぐに車を停止して降りましょう。
気が動転して走り去ってしまったら、ひき逃げとなって非常に重い罪になりますし、逮捕される危険も高まります。
(2)被害者を救護する
飛び出し事故を起こしたら、歩行者が怪我をすることが通常です。
そこで、まずは被害者を救護しましょう。
応急処置を行い、必要に応じて救急車を呼ぶべきです。
こういった救護義務を果たさない場合にも加害者には重い責任が課されるので、注意が必要です。
(3)危険を除去する
周囲に物が散らばるなどして危険が発生していたら、二次被害を避けるために片付けましょう。
車は路肩などに寄せて邪魔にならないようにすべきです。
三角表示板や発煙筒などにより、後続車に交通事故を知らせましょう。
(4)警察に通報する
救護と危険の除去を終えたら必ず警察に通報しなければなりません。
通報も加害者の義務となっているので、通報しないだけでも罰則が適用されますし、通報しないと加害者が悪質であるとみなされるので、責任も大きくなります。
(5)実況見分に立ち会う
警察が来たら、事故現場で実況見分が行われるので、立ち会って事故の状況を説明しましょう。
歩行者がどのような態様で飛び出してきたのかなど、きちんと説明をすることが重要です。
(6)目撃者を確保する
交通事故現場に目撃者がいたら、声をかけて確保しておくことをお勧めします。
子どもなどの被害者が突然飛び出してきたことを、後からでも証明しやすくするためです。
(7)保険会社に連絡する
実況見分が終了してその場から解放されたら、すぐに保険会社に連絡をして対応を依頼しましょう。
4、飛び出し事故に遭った際の過失割合の計算方法は?
被害者が飛び出してきて交通事故が発生した場合、被害者と加害者の過失割合はそれぞれどのくらいになるのでしょうか?
(1)信号機のある横断歩道上の事故・自動車は直進
歩行者の過失割合(%)
自動車の過失割合(%)
歩行者が赤、自動車が赤
20
80
歩行者が赤、自動車が黄
50
50
歩行者が赤、自動車が青
70
30
歩行者が赤で横断開始して途中で青になる。自動車は赤
10
90
歩行者が黄で横断開始して途中で赤になる。自動車は青
30
70
(2)信号機のある横断歩道上の事故・自動車は右左折
歩行者の過失割合(%)
自動車の過失割合(%)
歩行者が赤、自動車が青
50
50
歩行者が赤、自動車が黄
30
70
歩行者が赤、自動車が赤
20
80
歩行者が赤で横断開始して途中で青になる。自動車は赤
10
90
(3)歩行者が、信号機のある横断歩道の「付近」を横断したケース
自動車が横断歩道を通過した後の事故
歩行者の過失割合(%)
自動車の過失割合(%)
車が赤、歩行者が赤で横断開始
25
75
車が青、歩行者が赤で横断開始
70
30
車が黄、歩行者が赤で横断開始
50
50
自動車が横断歩道を通過する直前の事故
歩行者の過失割合(%)
自動車の過失割合(%)
車が赤、歩行者が赤で横断開
30
70
車が青、歩行者が赤で横断開始
70
30
車が黄、歩行者が赤で横断開始
50
50
(4)信号機のない横断歩道上の事故
歩行者の過失割合が0%、自動車の過失割合が100%
(5)横断歩道以外の場所における事故
歩行者の過失割合(%)
自動車の過失割合(%)
歩行者が横断歩道の付近を横断
30
70
交差点以外の場所で、歩行者が通常の道路を横断
20
80
(6)信号機も横断歩道もない交差点上の事故
歩行者の過失割合
自動車の過失割合
幹線道路など、広路を横断(自動車が優先)
20
80
歩行者が狭路を横断(自動車が非優先)
10
90
優先関係のない交差点
15
85
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