カードローン地獄から脱出する方法と注意点!借金苦の体験談も紹介

カードローン地獄から脱出する方法と注意点!借金苦の体験談も紹介

3、カードローン地獄に陥った時にやってはいけない4つの対応

カードローン地獄に陥ったとき、誤った対応をしてしまうと、脱出はさらに難しくなります。

そこで4つの誤った対応をまとめてみました。

(1)自転車操業(さらに借入件数を増やす)

借金返済のために、別の債権者からお金を借りてしまう自転車操業は、1度始めたら、簡単にはやめることはできません。自転車操業は、「借金の借り換え」に過ぎないので、借金を減らすことはできないからです。

返済のためだけではなく、「生活費の補填」や、「少し多めに借りておいたほうが安心」と、直近の返済に必要な金額よりも多く借りてしまえば、借金をさらに増やしただけに終わってしまうこともあります。

また、自転車操業の多くは、借入件数を増やしてしまうことで、大きな問題があります。借入件数が増えると、翌月以降の返済負担はさらに重くなるからです。

借金の返済負担は、「利息の高い小口の借金」が最も重くなります。

したがって、「今月分の返済が足りないから」とって追加の借金で対応することは、小口の借入れをやみくもに増やしてしまう可能性が高いといえます。

ところで、自転車操業を永遠に繰り返せば「完済はできなくてもお金は回せる」と考える人もいるかもしれませんが、実際には不可能です。なぜなら、(返済の残っている)借入件数が増えるほど、借金の審査に落ちる可能性が高くなるからです。

実際の自転車操業も債務者が予想していないタイミングでの「審査落ち」で手詰まりになってしまい、当初の何倍にも膨らんだ借金だけが残るということが少なくありません。

以上のように、自転車操業は、借金の根本的な解決にはならないだけでなく、借金を膨らませて、状況は悪化させるというリスクの方が高いので、絶対にやってはいけません。

(2)クレジットカード(ショッピング枠)の現金化

クレジットカードの現金化とは、クレジットカードを利用して購入した商品を、カード代金の支払い前にリサイクルショップなどに売却して換金してしまうことをいいます。

①クレジットカードの現金化はカード規約違反になる

クレジットカードのショッピング枠を現金化することは、クレジットカード会社の規約に違反しています。

「自分で買った商品を売れないのはおかしい」と思う人もいるかもしれませんが、クレジットカードで購入した商品の所有権は、代金をカード会社に支払うまではカード会社にあります(契約によって所有権が留保されています)。

したがって、規約違反となるクレジットカードの現金化が発覚すれば、カードは利用停止・解約になる可能性が高いです。

カードが利用停止・解約になれば、カードの利用残額を一括で支払うようにカード会社から請求されますので、状況はさらに悪くなってしまいます。

②クレジットカードの現金化は危険な業者と関わるリスクにつながる

実際にショッピング枠を現金化することは簡単ではありません。

カードの現金化のための売却が疑われるようなケースでは、まともな業者(リサイクルショップ・チケットショップ)は買取りに応じないからです。

そのため、クレジットカードの現金化は、あやしい買取業者と関わるきっかけになってしまう点でもリスクが大きいといえます。

違法業者の買取額は、正規のリサイクルショップなどよりも低くなりますから、「借金の利息(カードの分割手数料)を支払うよりも割りが悪くなる」ことも珍しくありません。

また、悪質な買取業者との接点ができたことで、闇金と関わるリスクも高くなってしまいます。

闇金からお金を借りてしまうと、なかなか簡単には完済させてくれませんし、返済できなくなった債務者へ、犯罪の協力を求める闇金も増えています。

さらには、債務者のクレジットカード情報が盗まれ、詐欺に遭う可能性も出てきます。

③クレジットカードの現金化を繰り返すと自己破産で不利になること

クレジットカードの現金化は、代金決済前に購入額よりも安い値段で商品を処分するという点で、カード会社の正当な権利を侵害する問題のある行為です。そのため、破産法は、カードの現金化を免責不許可事由と定めています。

そのため、クレジットカードの現金化をしてしまった人が自己破産を申し立てた際には、免責不許可のリスクを抱えることになります。

実際の自己破産で、本当にカードの現金化だけが原因で免責不許可となることは、(よほど悪質なケースや、自己破産申立て後もカードの現金化を続けていた場合を除けば)ほとんどないといえますが、裁量免責を得るために、必ず管財事件(破産管財人が選任される手続きの進め方)となる点で不利益が生じます。

管財事件になれば、多額の予納金(20万円以上)を納付しなければならないからです。

以上のように、クレジットカードの現金化は、カードローン地獄に陥っている人にとって何のメリットもない危険な行為です。絶対に行わないようにしましょう。

(3)社会保険や税金の滞納

毎月の返済が苦しく、社会保険や税金の支払いを滞納している、という人は少なくありません。「放置しよう」、「債務整理をすれば払わなくて済むだろう」と考えている人もいるでしょう。

しかし、債務整理で社会保険や税金の滞納が、免除や減額になるということはありません。年金・健康保険料や各種の税金は、自己破産・個人再生において「非免責債権」として取り扱われるので、減額・免除の対象にならないからです。

むしろ、社会保険料・税金に多額(長期間)の滞納があると、行政機関から「滞納処分(財産の差押え)」が行われる可能性が高いので、個人再生・任意整理が失敗する原因になりかねません。支払えないからといって放置してしまうと、強制執行による給与や預貯金の差押えになってしまいます。

社会保険や税金が支払えないと感じたら、早めに市役所などで相談しましょう。

公租公課の納付は、減免される場合や分割納付など、猶予を与えてくれる場合があります(年金については、納期限後でも免除を受けられますが、健康保険や税金は納期限前に手続きをしないと支払い猶予などの救済措置を受けられません)。

(4)問題を1人で抱え込む

借金で悩んでいる人は、誰にも話せず、他の人に知られたくないと考えてしまいがちです。

しかし、「自分だけで解決しよう」と問題を1人で抱え込んでしまえば、冷静な対応ができなくなったり、間違えた知識で対応してしまう原因にもなりかねません。

上の(1)~(3)で解説したような問題のある対応も、カードローン地獄の悩みを1人で抱え込んだことが原因となっていることが多いといえます。誰にも相談しないと返済に苦しみ、してはいけない対応をしてしまい、状況をさらに悪化させる原因にもなります。

また、状況が悪化すればするほど、他人への相談はしづらくなるので、状況はさらに悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

守秘義務のある弁護士・司法書士に相談をすれば、家族や知人にバレる心配もありませんし、カードローン地獄に陥ったことを叱りつけたりするようなこともありません。

多くの法律事務所では、無料相談を実施しているので、お金の心配もなく気軽に相談することができるので、カードローンの返済が苦しいと感じたときには、1日も早く相談の申込みをするとよいでしょう。

まとめ

カードローン地獄から脱出するためには、返しやすい借金を1日でも早く完済することが大事です。

とはいっても、繰り上げ返済をするために、毎月の返済額を増やすのは、生活を切り詰めなくてはなりませんし、簡単にできることではありません。

また、借金をしていることを誰にも相談できずに、1人で問題を抱え込んでしまうと、自転車操業や、クレジットカードの現金化、社会保険や税金の滞納など、間違った対応をしてしまうなど、状況はさらに悪化し、カードローン地獄はさらに辛いものになってしまいます。

まずは、1日も早く、弁護士・司法書士に相談をして、あなたに合ったカードローン地獄からの脱出方法を見つけ、借金を解決しましょう。

監修者:萩原 達也弁護士

ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
国内最大級の拠点数を誇り、クオリティーの高いリーガルサービスを、日本全国津々浦々にて提供することをモットーにしています。
また、所属する中国、アメリカをはじめとする海外の弁護士資格保有者や、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも当事務所の大きな特徴です。

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