待てを教える手順
1. 環境の整備
教え始めは静かな場所で”必ずリードを付けて”行うようにしましょう。
犬に新しく何かを教える時は”失敗させないように”することが何より大事!
待ては体の動きを止めることで、気持ちが落ち着くよう教える指示になります。
騒がしかったり、人が動いたり、誘惑がある状態だと中々落ち着くことができず、失敗が重なってしまいます。
人の目線で考えるとわかりやすいのですが、これはダイエットの時おやつが目の前にある状態で食べるのを我慢するくらい難易度が上がります。
まずは落ち着きやすい、失敗しない環境を整えてから練習してあげてください。
2. 姿勢を教える
犬に【おすわり】または【伏せ】の姿勢を教えていきます。
これらの姿勢は、犬がリラックスしやすく、集中できる状態を作り出します。
【伏せの姿勢】の方がより落ち着きやすいですが、わんちゃんの姿勢によってはおすわりが望ましい場合もあります。
例えば、飛びつきなど犬の動きのクセが縦向きの場合や、あまりに激しすぎる場合はおすわりから始めても構いません。
3. 待ての指示を出す
わんちゃんに上記の姿勢を教えることが出来たら「待て」を指示します。
待てを指示した位置から動かないように、リードや手の補助を使い、安定して止まれるように教えていきます。
4. 短時間の待機
初めは、数秒間だけその場に留まるようにします。
最低でも3秒間は止まっていられる時間をキープしましょう。
その後、「よし」と決まった言葉で『動いていいよ』と解放してあげます。
覚えがいい子は、止まっていることへの意識が強いため、「よし」の後動かないことがあります。
その場合はゆっくり動き出すように誘導してあげて下さい。
5. 時間と距離をのばす
徐々に「待て」の時間を延ばしていきます。
最初は数秒ですが、慣れてきたら5秒、10秒と少しずつ延ばしつつ、リードや体の圧力も外していきます。
6.難易度を上げていく
犬が「待て」を確実にできるようになったら、他の場所や環境で試してみてください。
より難しい状況でもできるようになると、理解力が向上します。
ただし!環境が変わると、同じような理解度で出来ない場合があります。
その時は焦らず、初心に戻って一から教えなおしてあげましょう。
経験を重ねていくことで、場所などの条件が変わっても【待て】ができる、理解が繋がるスピードが上がるはずです。
待てを教える時の注意点
待ての間は名前を呼んだり、褒めないこと。
待ては体の動きを止め、気持ちを落ち着かせる指示です。
名前を呼ぶことはわんちゃんの動きを促すことに繋がります。
加えて、大好きな飼い主さんに褒めてもらうことはとてもうれしいもの。
これもまたわんちゃんのテンションを上げてしまいます。
褒めること自体は悪いことではないのですが、褒め方を意識してみましょう。
『ちゃんと待ててお利口だね…』と静かに落ち着かせるようなトーンで褒めるようにしてみてください。
中にはそれでも『お母さんお父さんが褒めてくれた!うれしい!』と喜びを大きく表現してしまう場合があります。
その場合は微笑んだり、心の中で褒めるだけでも十分伝わります。
わんちゃんの様子を見ながら褒め方など変えてみてください。
配信: わんちゃんホンポ