「すっぴんの荒れた肌で、原宿の韓国コスメ店に入った私。キレイな女性店員に勇気を出して教えを請うと...」(愛知県・30代女性)

「すっぴんの荒れた肌で、原宿の韓国コスメ店に入った私。キレイな女性店員に勇気を出して教えを請うと...」(愛知県・30代女性)

愛知県在住の30代女性・ぶどうさんがメイクデビューを果たしたのは、高校生の頃。

初めて訪れた原宿でのことだった。

そこで彼女は、魔法をかけてもらったという。

<ぶどうさんからのお便り>

高校生の頃、家族で初めて原宿へ行きました。

雑誌で見た憧れの景色が目の前に広がり、気分が弾んでいたことを今でも覚えています。

歩いていると気になっていた韓国コスメ店を偶然見つけました。今では当たり前の韓国コスメですが、当時は流行し始めたばかりで地方には店舗がありません。

高校生の私は進路や友人関係に悩み、アトピーも相まって肌は大荒れ。メイクに憧れはあっても経験はなく、こんな私が入店したら店員さんに馬鹿にされるんじゃないかと思いつつ、勇気を振り絞って入店しました。

「メイクデビューしたいからやり方を教えてください」

目の前に広がるきらきらしたメイク用品。色もたくさんで、どれから選んでいいか分かりません。

困っていると店員のキレイなお姉さんが話しかけてくれました。

勇気を出して、「メイクデビューしたいからやり方を教えてください」と言ったところ、笑顔で「メイクデビューに私たちのお店を選んでくれてありがとう!!」とカウンターに案内され、一から丁寧に説明してくれたのでした。

「こうですか?」と緊張しながら練習する私の姿を「かわいい!」「メイクデビューの場に立ち会えるなんて嬉しい!」といろんな店員さんが褒めてくれました。

「あなたはチークはピンク系統よりも絶対オレンジ系統が似合う」と言われ、「チークってピンクじゃないの? オレンジがあるの?」とビックリ。

練習でお借りした品は予算の都合上全ては購入できませんでしたが、「これからメイクを楽しんでね!と」送り出してくれた店員の皆さんの笑顔が忘れられません。

「メイクは魔法。ちょっぴり勇気をくれるもの」

その後、メイクの練習を重ね、月日が経ち大学生になりました。

あの時の感謝を伝えようと、再び原宿へ行った時にはそのお店は閉店していました。

あの日、私に勇気と笑顔をくれた店員の皆さん、本当にありがとうございました。

教えてもらった通り、私はオレンジ色系統が似合う顔だったようで、今でも手持ちのメイク用品の色はオレンジ系統ばかりです。

あの時の購入品の一つ、オレンジ色のチークはもう何年も前に使い終えましたが、これだけは捨てられず未だに容器を保管してあります。

今ではいろんなメイクができるようになりましたが、これを見るとあの日の気持ちをいつでも思い出せます。

「メイクは魔法。ちょっぴり勇気をくれるもの」。

あの日かけてもらった魔法が解けることは一生ないと思います。


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない……。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

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(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談内の場所や固有名詞等の情報を、プライバシー配慮などのために変更している場合があります。あらかじめご了承ください)

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