<亀山早苗の恋愛時評>
次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)
「騙され不倫」の鈴木紗理奈の潔さ
タレント・女優の鈴木紗理奈さん(47歳)が「騙され不倫」をしていたと話題になっている。相手は愛知県に本社がある、50代の2代目社長で“めちゃイケオジ”だという。ふたりは1年ほどまえに知り合い、今春から彼が拠点を移した東京のタワマンで半同棲生活を送っていた。
「文春砲」(※)に直撃された紗理奈さんは、イケオジ彼氏のことがバレたのかと最初はニコニコ受け答えしていたが、実は彼には愛知県に残してきた妻子がいると告げられると「うそ、うそ、うそ!」と叫んで絶句。彼から「バツイチの独身」と聞かされて信じていたという。
その後、彼女は彼本人に確認、そしてわざわざ文春記者に「離婚協議中ではあるが、結婚しているのは事実」と連絡してきたそうだ。コメンテーターとして広末涼子さんやジャンポケ斉藤さんの不倫を一刀両断してきた身としては、なんとも口惜しかっただろうが、その潔さからさすがの文春も、記事としては同情的だった。(※『週刊文春』11月21日号による)
不倫ダメの主張を貫き、交際継続は「絶対にありません」
彼女は2008年にレゲエ歌手TELA-Cと結婚、ひとり息子をもうけたが5年後には離婚している。離婚原因は、当時、性格の不一致と濁(にご)していたが、夫の度重なる女性問題だったようだ。それだけに彼女は「不倫」には厳しかった。
そして彼女はワイドショー(TBS系列『ゴゴスマ』11月19日放送回)で、自らの言葉をもって釈明、独身だと信じていたこと、相手の家族に申し訳ないと言った上で、「不倫関係であるというのがわかった中で、お付き合いを継続していくということは絶対にありません。一日でも早くお相手のご家族の方が平穏な日々を送れるように本当に願っています」と話した。
相手家族の立場に立ったのは、やはり彼女自身が夫の女性問題で苦しんできたからだろう。まずそこに目が行ったことで、彼女の「不倫は絶対ダメ」というこれまでの主張を貫いたことになった。
また、相手の男性も文春のインタビューに答え、悪いのは自分であること、彼女は本当に知らなかったとし、謝罪文まで明示したことで、紗理奈さんの主義主張とタレントイメージは守られた。
配信: 女子SPA!