3、自己愛性パーソナリティ障害の配偶者と生活を続けるリスク
自分の夫が自己愛性パーソナリティ障害であったとしても、なかなか夫と離れられず無理して結婚生活を続けている女性もいるでしょう。
しかしながら、自己愛性パーソナリティ障害の夫と結婚生活を続けることには一定のリスクを伴います。
ここからは、自己愛性パーソナリティ障害の配偶者と生活を続けるリスクをご紹介します。
(1)洗脳されてしまうこともある
自己愛性パーソナリティ障害の夫と生活を共にしていると、あなたが洗脳されてしまう可能性があります。「そんな大げさな…」と感じるかもしれませんが、
「お前には価値がない」
「お前は俺がいないと自分で生活することすらできない無能な人間」
などと罵られ続けていると、自分には本当に価値がないかのように段々と洗脳されてしまいます。
洗脳されていくと、夫と離れたら自分は生きていくことができないと本気で信じてしまい、どれだけモラハラをされても夫と離れることができなくなります。
(2)モラハラによってあなたが精神疾患に陥る可能性
一緒に生活をしている夫から日常的にモラハラを受けていると、あなたの精神状態に悪影響が生じるのも無理はありません。
夫のモラハラによって、あなたの精神的ストレスが増大し、あなたが精神疾患に陥る可能性もあるでしょう。
(3)モラハラを行う配偶者を助けたいという気持ちから共依存状態へ
例えば
配偶者が自分のモラハラ癖に悩んでいたり
暴言を吐いた後に自分の言動に酷く落ち込んだり
といった行動を取る場合もあります。
この場合は、モラハラをしていることに自覚があります。
このような配偶者に対して助けたいと思ってしまう心理のために、あなたと配偶者が共依存関係になることもあります。
(4)子供の心身への悪影響
子供にとって、父親が母親を罵倒していたり両親が喧嘩する姿を見たりするのは、大人が想像する以上に大きなストレスとなります。
自己愛性パーソナリティ障害の夫と結婚生活を続けることは、あなた自身の問題だけでなく子供の心身への悪影響があることもしっかり意識しておきましょう。
4、自己愛性パーソナリティ障害の配偶者の接し方と治療法
配偶者のモラハラの程度によってはいきなり治療を勧めるのではなく、自分の苦しみを相手に伝えて改善を要求して様子を見てみましょう。
モラハラがあまりにもひどい場合は、以下の対策を検討してみてください。
(1)第三者を交えて心療内科への受診を勧める
多くの場合、自己愛性パーソナリティ障害の患者は自らの症状に無自覚であるケースが多いです。
そのため、話が通じるようなら自分がどう困っているのかを夫に伝え、心療内科にかかるよう説得してみることがおすすめです。
もっとも、本人は症状に無自覚の可能性が高く、その場合は心療内科の受診という提案に逆上する危険があります。
そのため、心療内科の受診を勧める場合は、
知人
友人
親
カウンセラー
などの第三者を交えて話し合いをすることが大切です。
心療内科では認知行動療法などの治療方法がとられます。あまりにも症状がひどい場合は、投薬や入院などの措置も必要になってくるでしょう。
(2)障害への理解を深める
あなた自身が自己愛性パーソナリティ障害への理解を深めることも大切です。夫のモラハラをずっと我慢していたら、いつかあなたの精神状態に限界がきます。
自己愛性パーソナリティ障害そのものを理解し、自分が気をつけるべきことや夫にしてあげることなどを考えていきましょう。
(3)本人を尊重しつつも距離を大事にする
自己愛性パーソナリティ障害に陥っている本人にも、改善の気持ちが見られる場合があります。
その場合は、本人のペースや意思も尊重してあげましょう。
もっとも、一番大切なのはあなた自身の気持ちですから、モラハラがあまりにもひどい場合は夫と距離を取ることも必要です。
夫のモラハラがひどく話が通じない場合は以下の対策を検討しましょう。
配信: LEGAL MALL