心臓弁膜症の前兆や初期症状について
心臓弁膜症の初期症状には、運動しているときや日常生活での息切れ、胸の圧迫感、動悸があります。初期症状は軽いため、見逃されやすいですが、心臓の僧帽弁や大動脈弁に異常がある場合、症状が現れやすくなります。
初期症状は徐々に進行し、普段の活動が以前より困難に感じられる場合が増えます。例えば、階段を上がることや速歩きが以前よりも辛くなったり、休息のときも息切れしたりなどです。また、不整脈や心臓が不規則に速く打つ場合もあります。
心臓弁膜症の前兆や初期症状が現れた場合、循環器内科を受診し、心エコー検査や心臓カテーテル検査などの診断手段を用いて、心臓の弁の状態を詳しく調べることが重要です。
心臓弁膜症の検査・診断
心臓弁膜症の検査や診断には、複数の検査が用いられ、心臓の構造と機能の評価が行われます。最初に行う検査では、医師が聴診器を用いて心臓の音を聴きます。このとき、心臓弁膜症がある場合、雑音が聞こえる場合があります。
次に、心電図(ECG)が行われます。心臓の電気的活動を記録し、リズムの異常や心筋のストレスの兆候を探るために使用されます。また、胸部レントゲン検査を通じて、心臓の大きさや形状、肺への影響を観察します。心臓が拡大している場合、弁膜症の存在を示唆する可能性があります。
さらに詳細な検査として、心臓超音波検査(心エコー)が用いられます。心エコーは、心臓の動きや弁の動作、血流の状態をリアルタイムで視覚化します。心エコーには、胸の表面から行う経胸壁エコーと、より心臓の後ろ側の部屋・弁を観察することが可能な経食道心エコーの二種類があります。
必要に応じて、冠動脈造影や心臓カテーテル検査が行われる場合もあります。心臓の血管の状態を詳細に調べるために行われ、心臓手術の前の評価や、ほかの心疾患の診断にも役立ちます。
このような検査を組み合わせることで、心臓弁膜症の診断、種類の特定、治療計画の立案が行われます。特に、症状が軽微な場合や進行を防ぐためにも、早期の検査が推奨されます。
配信: Medical DOC