秋の行楽シーズン真っ只中。観光地として特に人気の京都には、この時期行く予定のある方も多いのではと思います。今回は、京都で手土産や京菓子が手に入るおすすめの喫茶や甘味処をご紹介。京都観光でぜひ立ち寄りたい、雰囲気も大好きなお店をご紹介したいと思います。
京都の人気料亭「和久傳」が手がけるお土産専門店「白(はく)」
2018年、京都の人気料亭「和久傳」が新たな試みとしてオープンさせた「白(はく)」。祇園の路地にひっそりと佇むお店は、一見入りづらいのですが、勇気を出して入ってみてください。一歩足を踏み入れた瞬間に空気感が変わり、静かで穏やかな店内の空気を感じられるはずです。
この日は夕方に伺ったのですが、柔らかな自然光が差し込み、光の陰影がとても美しい時間でした。季節や訪れる時間帯によってお店の雰囲気も変わりそうなので、何度も訪れてみたくなります。
ゆったりとした気持ちでお土産を選べる癒しの空間。人気の「おはぎ」などは、予約するのがおすすめです。私も予約していたのですが、店頭販売分は売り切れていました。
商品を待っている間に、お茶をご馳走していただきました。小さなカウンターで丁寧にお茶を入れてもらう時間も、優雅で贅沢なひとときです。
私がこの日購入したもの。手前はむしやしない(=京都の方言で軽食を指す言葉)の「へしこ寿司」で、奥は「おはぎ」です。包装やパッケージも上品で洗練されており、とても素敵です。
餡をたっぷりまとったおはぎ。和三盆で炊き上げた餡は、やさしい甘さでした。小豆の粒をしっかり感じられる粒あんです。
おはぎ
6個入り 2,200円(税込)
へしこ寿司は、糠漬けにした鯖と、レモンを使った酢飯を柿の葉で巻いたお寿司です。レモンの皮が酢飯に入っていて、魚の臭みもなく、さっぱりといただけました。
へしこ寿司
7本入り 2,700円(税込)
白(はく)
住所:京都市東山区祇園町南側570-210
営業時間:11:00〜18:00
定休日:月曜、第2火曜 月曜が祝日の場合は営業、翌週火曜日に振替休日
「京都の朝はイノダから」と言われる、イノダコーヒ本店
全国に店舗をもつ京都発の人気のコーヒー店「イノダコーヒ」。京都に来たならば是非、堺町通三条にある本店を訪れてみてください。朝7時から開店していて「京都の朝はイノダから」という言葉もあるそうです。
京町屋を生かした建物と、昭和レトロな建物が並ぶ外観も印象的です。本館と旧館2つの建物があり、本館は大きなガラス窓が開放的で心地よく、旧館は開業時のレトロな雰囲気を感じさせます。どちらに通されるかは、その時のお楽しみ。
本館から旧館へ続く通路。アーチに嵌め込まれたステンドグラスも美しいです。
照明や椅子などのインテリアは重厚感があり、落ち着いた雰囲気。旧館にある赤いギンガムチェックのクロスがかけられた席は、レトロな雰囲気で人気です(席の指定や予約は不可)。お天気の良い日には、ゆったり楽しめるテラス席も気持ちが良いですよ
私は「タマゴサンド」を注文しました。マスタードを効かせたマヨネーズと、ふわふわの卵、きゅうりの組み合わせ、昔ながらのサンドイッチといった雰囲気ですが、とても美味しかったです。
ほかにも、バターの香り良いクロワッサンやスクランブルエッグがセットの「京の朝食」や、エビフライがサンドされた「ロールパンセット」が人気。こちらのメニューが食べられる店舗は限られているので、ぜひ味わってみてくださいね。
イノダコーヒー 本店
住所:京都市中京区道祐町140
営業時間:7:00〜18:00
定休日:年中無休
創業140年の歴史ある京菓子の老舗「大極殿本舗 六角店」
京菓子の老舗「大極殿本舗(だいごくでんほんぽ)」。本店から徒歩5分ほどの場所にある六角店は、季節や天候などによって掛け替えられる暖簾も素敵なんです。和菓子は季節を感じられるお菓子ですが、入口の暖簾からも季節を感じられるのは嬉しいですね。暖簾は京都を拠点に活躍する染色作家さんの作品で、全部で9種類あるそう。どんな暖簾に出会えるのかも、お店を訪れる楽しみの一つになっています。
店内に入るとすぐ目に飛び込んでくる、立派な看板。こちらは、80年ほど前まで本店で使用されていたという大理石の看板で、「かすていら」と書かれています。実は大極殿本舗は、京都にカステラを広めたお店といわれていて、和菓子店でありながら、「カステラ」が人気商品でもあります。
お店の奥には「栖園(せいえん)」という甘味処が併設されていて、看板メニューの「琥珀流し」も味わうことができます。柔らかな寒天と、月替わりの蜜を合わせた、ここでしか味わえないメニューです。
人気のカステラは「春庭良」と書いて「カステイラ」と読みます。ざらめの食感がしっかり残り、ふんわりと広がる卵の香りはまさに絶品です。ハーフサイズは売り切れ必須なので、早めに購入されることをおすすめします。
レトロな雰囲気が素敵な包装紙は、大正時代にデザインされた図案を復刻したもの。全方向かわいくて、捨てるのがもったいないくらいです。
大極殿本舗 六角店
住所:京都市中京区堀之上町120
営業時間:9:30〜18:00
定休日:水曜
番外編 京都文化博物館
番外編として、重要文化財にも指定される明治の名建築をご紹介。赤煉瓦造りの建築が目をひく「京都文化博物館」別館は、もともと旧日本銀行京都支店だった建物で、今は文化施設として利用されています。先ほど紹介した「イノダコーヒー本店」「大極殿六角店」からそれぞれ徒歩5分ほどで到着するので、3ヶ所セットで回るのもおすすめです。
別館ホールでは、展覧会や音楽イベントが開催されることもあります。通常は無料で入れますので、是非立ち寄ってみてください。
京都文化博物館
住所:京都市中京区東片町623
営業時間:10:00〜19:30
定休日:月曜
いかがでしたか?どの店舗も、さっと通り過ぎるより、時間をたっぷり使って楽しんでほしいお店です。観光客で溢れかえる京都ですが、ゆったりとした京都ならではの時間を楽しんでもらえたらと思います。
配信: Sheage