名家に嫁ぎ「どこの出身か存じませんが」と義母に言われ...劣等感のかたまりだった私が妊娠したら<前編>

名家に嫁ぎ「どこの出身か存じませんが」と義母に言われ...劣等感のかたまりだった私が妊娠したら<前編>

「20年前に私が結婚したときのことです。嫁いだ夫の家はいわゆる名家。私は、貧乏な家庭の娘で、はじめは憧れていた裕福な暮らしに満足していました。しかし、日がたつごとに、劣等感が芽生えてきたのです…」

■貧乏な家庭に育った私。「この家に釣り合わない」と言われているような気がして…
20年前に私が嫁いだ夫の家は、いわゆる「地元の名家」。
たまに帰省する実家は、広い芝生の庭を備えた大きな家で、車も調度品も全てが豪華で上品でした。
三兄弟の末っ子の夫は、「いかにも」な感じの、穏やかなボンボン。
兄弟の中で1番に嫁を見つけて来て、家族に「でかした!」と褒められ、得意満面でした。
一方の私は、貧乏な家庭の一人娘で、たいした取り柄もない人間。
そんな私が「憧れていた裕福な家で暮らせる!」と、結婚当初は本当に幸せいっぱいでした。
でも…日がたつごとに、私の中に劣等感が芽生え始めました。
「こんな嫁じゃ、この家に釣り合わない、と思われているのでは…?」と気になって仕方がなくなってしまったのです。
実際、毒舌家の義父からは「どこのご出身か存じませんが」と言われたこともありました。
さらに、一生懸命頑張っていた介護の仕事を「そんな仕事は早いとこ辞めて、ちゃんとしたところで働くように」とも…。
さすがにそう言われた時には、悔しくて涙が出ました。
「たとえ裕福な人でも、いつかは人の手を借りるようになるのに…」と思いましたし、「金持ちぶった嫌な人たち」というわだかまりができ、簡単には消えてくれませんでした。
そんな中、大問題が発生しました。

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