飛行機に乗ると発症する耳の病気をご存知ですか? 「航空性中耳炎」について医師に聞く

飛行機に乗ると発症する耳の病気をご存知ですか? 「航空性中耳炎」について医師に聞く

航空性中耳炎の前兆や初期症状について

航空性中耳炎の前兆や初期症状は、飛行機の離着陸時や急な高度の変化に伴ってあらわれることが多いです。耳が詰まったような感覚や軽い耳鳴りが起こります。

進行すると耳に強い痛みを感じることがあります。痛みがひどい場合は、耳の中に圧力を感じたり、拍動に合わせた痛みが感じられることもあります。

また、鼓膜に負担がかかると、一時的に聴力が低下したり、音がこもって聞こえることがあります。稀に、鼓膜が破れて耳から液体が出ることもあるため、このような症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

航空性中耳炎の検査・診断

航空性中耳炎の検査は、患者の症状や発症した状況を詳しく聞き取ります。飛行機の離着陸時や気圧変化に関連した耳の痛みや違和感がある場合は、航空性中耳炎の可能性が高いです。

症状や発症の経緯を確認した後は、耳の内部を確認するために耳鏡検査が行われます。耳鏡を使って鼓膜の状態を観察し、炎症や液体のたまり具合、鼓膜の損傷などを確認します。航空性中耳炎の場合、鼓膜が赤くなったり、陰圧で凹んでいたりする状態がみられます。聴力検査を行い、耳の機能に問題がないかも確認します。

また、重症例や症状が長引いている場合には、鼓膜の状態や中耳の圧力を測定する検査である「ティンパノメトリー」を行うこともあります。

関連記事: