70歳までは驚くほどパワフルだった祖母が、ある日風邪を引いたことをきっかけに、一気に認知症が進んでしまいました。
どんどん進行していく認知症
祖母は初めは会話もでき、母と私で看病をしながら、祖母との時間を大切に過ごしていました。しかし、次第に誤嚥(ごえん:飲食物や唾液を飲み込んだときに気管に入ってしまうこと)も始まり、祖母のケアは一層難しくなっていきました。
そんな中、医者嫌いの伯父が、私たちに黙って認知症の進行を抑える薬を止めてしまったのです。その結果、祖母の状態はさらに悪化してしまいました。祖母は自宅での生活を望んでいたものの、私たちの手には負えない状態となり、最終的には介護病棟に入院することとなりました。
切ない願いを抱いてしまう
認知症を患う前の祖母は、とても元気で明るい人でした。その祖母が今では入れ歯を外し、記憶もまばらになってしまっている姿を目にすると、否応なく「生きること」について深く考えさせられます。
自分自身も含め、いつかは誰もが亡くなる運命にあることは理解しているつもりですが、心のどこかで「おばあちゃんだからきっと大丈夫」「私より長生きするだろう」という不思議な思いが消えませんでした。
配信: 介護カレンダー