デンタルフロスっていつ使えばいいの?プロがすすめるオーラルケアの重要ポイントについてお教えします。

デンタルフロスっていつ使えばいいの?プロがすすめるオーラルケアの重要ポイントについてお教えします。

毎食後、きちんと歯を磨いているのに、虫歯になったり口臭が気になったり。

セルフケアだけでは難しい? どうすればいいの??

今回は、歯みがきを始め口腔ケアの重要ポイントについて、歯科衛生士の軍司絵理香さまにお話を伺いました。

デンタルフロスを歯みがき前に使おう!

こどもの頃はとても虫歯になりやすかったわたし。

そんなわたしのオーラルケアのコンセプトは虫歯予防!

毎食後の歯磨きはもちろん、歯磨きだけだとお口の中の約61%しか汚れが落とせないのですが、デンタルフロスを併用すると汚れの除去率は79%にアップします(出典:日本歯科保存学会誌,48,p272-277(2005))。

デンタルフロスを使用しましょう。

また、フロスは歯磨き前に使うのがよいでしょう。

理由は歯磨き後だと歯磨きで満足してしまってフロスがサボりがちになってしまうので、歯磨き後よりも習慣化しやすい歯磨き前に使用します。

また、歯磨きには歯磨き粉を使用しますが、歯磨き粉には虫歯予防に欠かせないフッ素が入っているものがおすすめです。

フッ素は2回以上うがいしてしまうと全部流れてしまいます。

そのため、順序としては歯みがき前にフロスをしてうがいをして、最後に歯みがき粉をつけた歯ブラシで歯みがきをしてうがいは1回!

歯みがき粉の味が残ってしまうこともありますが、問題はありません。

フッ素をお口の中に長く留めておくことが大切です。

おすすめの歯みがき粉はある?歯みがき粉の選び方は??

虫歯予防の観点からは、やはりフッ素が配合された歯みがき粉をおすすめします。

このフッ素とは、食事などで溶け始めた歯の表面を再度硬くする再石灰化や、歯の質を強くする歯質強化、虫歯菌の活動を抑える効果など、虫歯予防には欠かせない成分です。

市販の歯みがき粉にもフッ素が入っているものが多いのですが、「高濃度フッ素配合」や「1450ppm」の表記があるものを選ぶのがポイントです。

今は様々な付加価値がついている歯みがき粉が多いので、自分の悩みに合わせて選ぶのもよいでしょう。

わたしの場合は長年知覚過敏といって、冷たいもので歯がしみる症状に悩まされてきたので、フッ素+知覚過敏を抑える効果のある歯みがき粉を昼食後と就寝前の歯磨きに使用しています。

メーカーによって入っている成分が違うので、昼食後と就寝前は違うメーカーの歯みがき粉を使用しています。

他にも、色の濃い食べ物・飲み物で歯が茶色く色がついてしまうので、色(ステイン)を落とす効果のある歯磨き粉を朝に使用し、朝・昼・晩と歯磨き粉を使い分けています。

普段はフロスを使ってケア、それでも定期的なクリーニングを!

最近は市販のデンタルフロスにもフッ素つきのものも販売されています。

香り付きのものや、ピックタイプのものもありますので、使いやすいものを選んで使ってくださいね。

毎日のケアは、フロス+歯みがきでおこないましょう。

ですが、歯みがきとデンタルフロスをどんなにがんばって毎日使用しても、残念ながら汚れは100%落としきれません。

そして、落としきれなかった汚れは蓄積され硬くなり、落ちにくくなってしまいます。

セルフケアで落としきれない汚れは定期的に歯科医院でクリーニングをし、除去することをおすすめします。

歯科医院専用の機械でキレイにするとツルツルになりさっぱりします。

普段落としきれない汚れを定期的に落とすことで、虫歯予防や歯周病予防だけでなく、口臭予防にもなります。

また定期的に歯科医院でチェックすることで、例えば虫歯になったとしても早期発見・早期治療ができます。

痛みを感じる前に治療ができますし、治療回数も減ることで、歯への負担も軽減されるので歯も長持ちします。

治療が早く終わり痛みが少なく済むなど、自身へのメリットもあります。

お口の健康を守るにはセルフケアと定期健診が大切です。

[執筆者]

軍司絵理香

歯科衛生士

調剤薬局で6年勤務してから夜間の学校に通い歯科衛生士免許取得。

取得後は大手総合歯科医院にて一般歯科や口腔外科、矯正歯科、審美歯科など歯科全般を学び、マネジャーとしての経験も積む。

その後、2021年から大神宮デンタルクリニックに主任歯科衛生士として開業準備から携わり現在に至る。

大神宮デンタルクリニック

https://www.daijingu-dental.com/

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キレイ研究室
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「今よりもっと、これからもずっときれいでいるために。」をコンセプトに、化粧品開発、ヘルスケア、ネイリストなどさまざまなジャンルの専門家が、中立の立場から「キレイ」についてのコラムを発信しています。
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