全国味噌工業協同組合連合会(全味)は11月21日、都内で「第65回全国味噌鑑評会」の表彰式を行った。農水大臣賞の6品は、「母さんの味 白みそ」(ますやみそ、広島)、「蔵王花笠 吟醸甘口」(紅谷醸造場、山形)、「紅一点 石狩 白こし」(岩田醸造、北海道)、「雪国」(山﨑醸造、新潟)、「匠の味 赤みそ」(越後一、新潟)、「フンドーキン 生詰 あわせ」(大分みそ協業組合、大分)が授賞した。
冒頭あいさつした中央味噌研究所の満田盛護理事長は、「全国味噌鑑評会は市販の有無に関係なく、実力を最大限に駆使して作られた出品みその評価を通じて、各社の技術力を競い、向上させる場だと考えている。この2日間は出品みその一般公開、柏木豊審査長からの評価結果の発表、そして明日は技術研修会が予定されている。更なる技術研鑽とその結果として、会社の発展に大きく貢献され、活躍してもらいたい」と述べた。
また、「全味は2年前より国の輸出強化支援事業に採択され、本年からは正式に品目団体に指定され、海外プロモーションを展開している。インバウンドも大きな伸びがあることから、国内での食体験はみその発酵食品としてのおいしさや健康感を伝える絶好のチャンスだ。この2つがうまくかみ合えばグローバルにみその普及が進み、人口減少による需要不足を跳ね返すことができると信じている。日本が誇る伝統調味料であり、日本人の体を作ってきたみそのさらなる発展普及に貢献してもらいたい」と語った。
柏木豊審査長(中央味噌研究所理事)による講評では、「出品数は303件、前回に比べて10件の減少となった。出展されたみその品質は、前年に比べて遜色がないより高品質である印象を受けた。出品総数に対する秀の割合は44.9%、優の割合は48.5%となった。秀と優を合わせて93.4%を占め高品質の出品が多いことは例年と同様の結果となった。所感では、赤色系みそは色調が大変自然な鮮やかさを示し、淡色系みそはくすみが少なく良好に仕上がっていた。上位のみそはうま味と塩味がうまく調和されていた」と評した。
〈大豆油糧日報2024年11月25日付〉
配信: 食品産業新聞社ニュースWEB