「過呼吸」になる原因はご存知ですか? 発作時の対応を併せて医師が解説

「過呼吸」になる原因はご存知ですか? 発作時の対応を併せて医師が解説

監修医師:
大坂 貴史(医師)

京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学大学院医学研究科修了。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・糖尿病・代謝内科学講座 客員講師を務める。医学博士。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医。

過呼吸の概要

過呼吸(かこきゅう)は、通常の呼吸よりも速く、深く呼吸をしてしまう状態を指します。正式には「過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)」と呼ばれ、息を急いで吸い込むことで血中の二酸化炭素の量が減少し、体にさまざまな症状が現れることが特徴です。過呼吸は、多くの場合、ストレスや不安、緊張が引き金となり、一時的な発作として現れます。
過呼吸が起こると、息切れ、胸の痛み、めまい、しびれ、さらには意識が朦朧となることがありますが、命に関わる症状ではありません。
ただし、発作が続くと非常に苦しく感じられるため、適切な対応が重要です。また、過呼吸が繰り返し起こると生活に支障をきたすことがあるため、日常のストレス管理や、必要に応じて医療機関での診察を受けることが推奨されます。

過呼吸の原因

過呼吸は、体内の二酸化炭素が急激に減少します。この二酸化炭素の減少は、呼吸が速く、深くなりすぎることで発生し、さまざまな症状を引き起こします。過呼吸の原因としては、主に以下のような要因が挙げられます。

ストレスや不安:
過呼吸の最も一般的な原因は、ストレスや不安です。緊張や不安感が高まると、体は自然に呼吸を速めてしまう傾向があります。特にパニック発作を伴う過呼吸では、激しい不安や恐怖感が引き金となります。過呼吸は、ストレスの多い状況や、強い恐怖を感じる場面で起こりやすいです。

過度の運動や疲労:
運動後に呼吸が速くなることは自然な反応ですが、過度な運動や過剰な疲労が続くと、過呼吸に至ることがあります。これは、身体が通常よりも多くの酸素を必要とし、呼吸が過剰に行われるためです。

痛みやケガ:
激しい痛みやケガも、過呼吸の原因となることがあります。体が痛みに反応してストレスを感じ、呼吸が速くなることがあります。特に、骨折や重傷を負った際には、体がパニック状態になることがあり、それが過呼吸を引き起こすことがあります。

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