3、別居する両親に対して実は子どもが思っていること
別居をする両親に対して何も言わなかったとしても実は子どもも感じていることがあります。
直接口にはできないかもしれませんが、心の声を聞いてあげることが大切です。
(1)別居の理由を知りたい
どんなに幼かったとしても、別居の理由の真実を知りたいと感じています。
子どもでもわかる言葉で丁寧に話せば幼かったとしてもわかるはず。
いずれ大きくなったら話そうと考えていては話すタイミングを失います。
結果的に子どもには真実が告げられることはないかもしれません。
(2)子どもに対してどのように責任を負うつもりなのか知りたい
別居の理由もそうですが、別居したことによる、自分(子ども)への影響や何が変わるのかなどを知りたがっています。
そして、別居をすることで、子どもは友人の中で後ろ指を差されたり、片親の不在に困るケースがあるでしょう。
その場合のフォローを親はどのようにしてくれるのかを知りたいと感じています。
(3)今後離婚するのか復縁できるのか知りたい
そもそも別居は永遠のものなのか、離婚に至る可能性があるのか、復縁する予定があるのかなど、両親と家族がどうなるのかを知っておきたいと感じています。
まだ当事者同士も先が見えていないとしても、両親の考えをしっかり伝えて欲しいと子どもは願っているのです。
(4)別居しないで欲しい
子どもの本心としては別居には反対です。
暴力やモラハラなどの子ども自身が嫌な目にあっているケースを除いた別居には、子どもは反対しています。
両親のエゴで別居を行い子どもに迷惑をかけて欲しくないというのが本心です。
(5)両親共に愛されたい
そして何よりも両親に愛されたいという心が強くあるでしょう。
片親だけに愛されても子どもは満足できません。
もしも別居から離婚に至ったとしても、同様です。
両親から変わらず愛されている証が欲しいと感じていることでしょう。
4、別居をする際に夫婦で話し合っておくべきこと
別居を決意したなら、別居前に夫婦間でしっかり話し合いを行った方がいいでしょう。
話し合うべき内容をご紹介します。
(1)別居に至った原因
別居に至った原因を夫婦間で認識合わせしておく必要があります。
一方的な思い込みはよくありません。今後関係を修復する見込みもなくなってしまいます。
そして、意識のズレは子どもへの説明に矛盾が生じる恐れもあるでしょう。きちんとお互いの意識を合わせておく必要があります。
(2)お金について(婚姻費用など)
お金についても事前に相談しておけると安心です。
例え別居したとしても、婚姻関係は続いています。
婚姻費用の分担は当然発生することに。
婚姻費用の分担とは、お互いの生活レベルを同等に保つために助け合う義務があるというものです。
つまりは、別居をしたとしても、生活費と子どもにかかるお金は夫にも分担をしてもらえるということ。
事前にしっかり話し合ってください。
(3)子どもとの面会交流
別居でも、子どもとの面会交流は必要です。
子どもの精神状態を安定させるためにも話し合っておきましょう。
別居をするのは両親の身勝手です。
子どもへのDVなどの特別な理由がない限りは別居後も一緒に暮らさない配偶者への面会交流を認めるようにしましょう。
(4)離婚するなら親権はどちらが持つか
別居後離婚を想定しているなら、早い段階で親権についても話し合っておきましょう。
日本では主に母親が親権を持つことが多いものです。
しかし、子どもの意思も尊重しながらどちらが親権を持つ方が子どもにとって幸せなのかを優先して考えるようにしてください。
子どもに「どっちと暮らしたい?」と聞く行為は子どもが傷つく結果につながるかもしれません。
言い方とタイミングに注意しながら話し合いを進めましょう。
配信: LEGAL MALL