●フィリピンで生活していくことは非常にハードルが高い
マリベスさんは現在、収容のときの腹痛が治らず、あらゆるストレスで体調を悪化させている。今後次第では手術も必要になってくるかもしれない。
今は1カ月に一度は、娘との面会が許されている。
「二人とも病気だから将来のことがとても心配。だけどお母さんだから頑張るしかない。ビザもらったら、仕事もやりたい、健康にもなりたい。娘がとても心配。これから大きくなってもお母さんがそばにいないと何もできないから。私は娘が一番大事」
マリベスさんの娘は、日本生まれ日本育ちで、日本語しか話せない。知的障害もあるので、日本語以外の言語をこれから習得することは難しい。
フィリピンで生活していくことは非常にハードルが高く、日本で暮らしていくしかない。そうである以上、娘を支えていくためには、母も日本で暮らすという選択肢しかない。
母子二人で寄り添い、穏やかに暮らしていきたいという願いは、はたして叶うのだろうか。
配信: 弁護士ドットコム