上咽頭がんの前兆や初期症状について
上咽頭がんは、初期では自覚症状がないことがほとんどです。
上咽頭は首のリンパ節と近いことから首のリンパ節に転移しやすいことが特徴で、上咽頭がんが見つかったときに最も多くみられる症状は、首のしこりです。
また、耳や鼻とも近いことから、上咽頭がんの進行に伴い、耳や鼻の症状があらわれることが多くなります。症状の一例として、耳がつまった感じ、聞こえにくさ、鼻づまり、血の混じった鼻水、鼻血などが挙げられます。
さらにがんが進行して脳神経に影響を与えるようになると、物が二重に見えたり、頭痛や顔面の痛みなどがあらわれたりすることがあります。このような症状が長期間続いており、改善しない場合には、早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
上咽頭がんの検査・診断
触診や内視鏡による検査で上咽頭がんが疑われる場合は、組織を採取してくわしく調べ、上咽頭がんを診断します。
触診では、首のまわりを触って首のしこりがないかを調べ、リンパ節への転移を確認します。緊張すると首が固くなり、リンパ節の腫れを見つけにくくなるため、首の力を抜いてリラックスするようにしましょう。
内視鏡検査は、鼻から細い内視鏡を入れ、上咽頭を確認します。上咽頭がんを疑うような組織がある場合は採取し、顕微鏡でくわしく観察し、がんかどうかを診断します。
また、がんの深さや広がり、リンパ節や他の臓器への転移などを確認するため、画像検査(CT検査、MRI検査、超音波検査、PET検査)が行われます。
配信: Medical DOC