5、弁護士への相談費用をおさえる方法は無料相談の活用など
家庭裁判所の相談は費用こそかかりませんが、個別の法律相談は対応外となっています。費用が無料だからと足を運んでも、個別の法律相談をしたかった場合は「相談したかったことを何も訊けなかった」「何も解決しなかった」となるケースが少なくありません。
法律相談をしたいが費用が心配という場合は裁判所窓口への相談を検討するのではなく、費用負担をおさえながら相談できる方法を使ってはいかがでしょう。
法律相談の費用をおさえる方法は3つあります。
(1)弁護士の無料相談を利用する
弁護士事務所によっては無料相談をしていることがあります。個別の法律相談をしたいときは弁護士事務所などが行っている無料相談を活用することで費用をおさえることが可能です。
弁護士会でも無料相談を行っているケースがあるため、相談費用をおさえたい人は最寄りの弁護士会のホームページで確認するか、電話などで確認してみるといいでしょう。
なお、無料相談は基本的に相談できる時間が短めになっている点に注意してください。一回あたりの無料相談の時間は15分や30分など、弁護士事務所や相談会によって異なっています。時間内に効率的に相談するためにも、事前に無料相談で訊きたいことをメモなどにまとめておくいいでしょう。
(2)法テラスを利用して相談する
法テラスでは条件を満たしている場合に無料相談が可能です。無料相談は1回30分ほどで、弁護士などが対応します。収入や資産が一定以下であることが無料相談の条件になっています。
法テラスの収入・資産の基準を上回っている場合にも法律相談は可能ですが、無料相談の条件に当てはまっていない場合は1回につき5,500円の費用が発生するため注意してください。
(3)早い段階で弁護士に相談する
弁護士への相談費用が心配でも、早めに弁護士へ相談することによって結果的にトラブルの深刻化を防ぎ、費用負担を軽減できる可能性があります。
たとえば早めに弁護士に相談すれば法的なアドバイスでトラブル化を防げたのに、費用面のことから弁護士に相談するか迷っているうちに問題が深刻化し、訴訟事になってしまったというケースも多くあります。
トラブルも病気と同じで、放置すると深刻化する傾向にあります。深刻化するとその分だけ解決のために費用負担が重くなる傾向にあるのです。これも病気の治療と同じです。
早い段階で弁護士に相談することも費用をおさえるための重要なポイントになります。無料相談を活用するなど、他の方法とも併用して費用をおさえる工夫をしましょう。
家庭裁判所での相談に関するQ&A
Q1.家庭裁判所に相談できる内容とは?
裁判所には相談窓口があり、裁判所の手続きに関する相談が可能です。ただし、裁判所の相談窓口では、個別の法律相談はできません。裁判所の窓口で相談できるのは、あくまで裁判所の手続きに関する相談だけです。
Q2.家庭裁判所でできることとは?
家庭裁判所は裁判所の中でも「家庭に関すること」を管轄します。家庭に関することとは、子供に関することや夫婦のこと、相続や後見、養子縁組のことなどです。相続や離婚、養育費などはまさに家庭裁判所の管轄になります。
Q3.家庭裁判所でできる相談「家事手続案内」とは?
家庭裁判所が設けている裁判所の手続き案内窓口のことです。家庭裁判所の手続きを利用しやすくすることを目的として作られた相談窓口になります。家庭裁判所の管轄(家事)の手続きについて教えてくれる窓口なのでこの名前がつきました。
配信: LEGAL MALL