アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
心待ちにしていた認知症の病院の受診日。先生は、穏やかに母・あーちゃんの顔を見ながら話してくれて、あーちゃんも少し不安な様子を見せながら話し始めます。その後に続くように、ワフウフさん姉妹は、あーちゃんと同居する父が、娘が持っていると知りながら通帳を勝手に再発行した話を聞いてもらいました。すると、診察を終えた先生から呼び止められたワフウフさん。先生は険しい表情で「お父さんと物理的に離したほうがいい」と、施設への入所を提案してきたのでした。思いがけない言葉に、ワフウフさんは動揺してしまいます。
神対応すぎる…!
先生から、あーちゃんと父を離すために施設入所を提案されたことを姉・なーにゃんに報告したワフウフさん。すぐに結論が出せない2人は、第三者に相談することに。そこでわかったのが、あーちゃんの通帳を預かるときに書いてもらった「預金の管理を娘たちに頼みたい」という一筆は、なんの効力もないこと。法律上、配偶者の権利が強いようです。後見人(他人の法的な代理人として財産管理や身上監護などをおこなう人のこと)の申し立てをしたほうがいいとアドバイスを受け、ワフウフさん姉妹は早速手続きをすることにしましたが、その裏で父が明らかにあーちゃんの財産を狙う不穏な動きを見せていて……。
父があーちゃんの財産を狙って動き出したので、後見人が決まるのを待っている余裕はなさそうです。そこで姉と話し合い、ダメ元で銀行に相談してみようということに。
最初は窓口でも、本人が必要書類を持って手続きをすれば拒否できないと言われていたのですが、しばらくして母のことを知っている地域担当の方と話してほしいと言われました。地域担当の方は、まだ認知症が進行する前に母と話したようです。
母が電話で父には一銭も渡したくないと言ったのを覚えていたようで……。
夫婦で来店したあーちゃんを見て驚いたそうです。
あーちゃんが窓口でもしっかりと受け答えをしていたので、認知症だとは思わなかったようですが、通帳の再発行は止めてくれたとのこと。……神対応!!!
しかし、続いて訪れた銀行は、マニュアル通りの対応でした。
何を言ってもダメ。地域密着型の銀行だと思っていたのに……。
ちょっと圧をかけてみても……。
やっぱりダメ。
こう言ってやりたいところですが、さすがにグッと飲み込みました。ただ、父も認知症かもしれないと言ったところ、窓口に来たときに連絡をもらえることにはなったので、一歩前進です!
ついに私たちの目をはばかることなく、父が動き出しました。父が足を運んでいると言った銀行は、あーちゃんのメインバンク。この口座を取られてしまうと本当に困ってしまいます。でも、後見人が決まるまではまだ時間がかかりそうです……。そこで、姉と相談してダメ元で銀行に通帳の再発行をしないよう掛け合ってみることにしました。
銀行の窓口で「認知症の母が、通帳を娘に預けたことを忘れてしまい、再発行ばかりして困っている」と相談したところ、窓口の担当者からは「本人が必要なものをすべて持って手続きに来られた場合、拒否することはできない」と言われたのですが、そのあと後方の役付きに相談に行ってくれました。そして、しばらく待ったところで「お母様のことを存じ上げている地域担当の方と話してほしい」と言われて部屋に案内されました。
なんと地域担当の方は、あーちゃんと話したときに聞いた「主人には一銭も渡したくない」という言葉を覚えてくれていて、再発行を止めてくれていました……! 神対応! しかし、どこの銀行もそんな対応をしてくれるわけもなく……。もう1つの銀行は、マニュアル通りの対応でした。ただ、もしあーちゃんが夫婦で再発行の手続きに来たら、私たちに電話をくれることになったので、交渉したかいはありました。
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特に銀行は、マニュアル通りの対応というイメージが強かったので、まさかの神対応にビックリですね。あーちゃんのことを覚えていてくれた、地域担当の方の対応力に脱帽です……! まとまった額の現金を常に家に置いておくわけにはいかないので、こうして安心して利用できる金融機関があるのは助かりますね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。
配信: 介護カレンダー
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