最近、ナーシングホームの不正請求が問題となっています。
収益性の高いナーシングホーム事業に様々な介護事業者が参入してきたため、不正?を疑う事案が増加しているようです。
ここで問題となるのが「連座制」。
自分の雇用はどうなるのか?入居している入居者様はどうなるのか?疑問・不安に思う方も多いはずです。
2007年に起こったコムスン事件は世間の耳目を大きく集めました、記憶に残っている方も多いと思います。
この事件を契機に介護保険制度の連座制改革が行われました。
この事件を受けて、2008年に介護保険法及び老人福祉法の一部改正が行われ、連座制を含む事業者規制の見直しが実施されました。
本コラムでは、コムスン事件の概要と、それに伴う連座制の改革について詳しく解説します。
コムスン事件の概要
コムスン事件とは、大手介護サービス会社であるコムスンが不正請求や虚偽報告などの違法行為を行っていたことが発覚し、事業撤退に追い込まれた事案です。
この事件により、約8万人の利用者と2万人の従業員が影響を受け、介護サービスの継続性が危ぶまれる事態となりました。
連座制とは
連座制は、2005年の介護保険法改正で導入された制度です。
この制度の下では、ある事業所で不正行為が発覚した場合、同一法人が運営する他の事業所も一律に指定・更新が拒否されることになっていました。
これは悪質な事業者を排除するための仕組みでしたが、コムスン事件で初めて適用され、その結果、同社は事業からの撤退を余儀なくされました。
配信: 介護の三ツ星コンシェルジュ