便器が真っ赤に…それは、いぼ痔「内痔核」のサインかも!内痔核の原因と対策を徹底解説【医師解説】

便器が真っ赤に…それは、いぼ痔「内痔核」のサインかも!内痔核の原因と対策を徹底解説【医師解説】

日常生活でできる予防策

日常生活でできる内痔核の予防策として、まず便秘や下痢にならないことが挙げられます。排便時に強くいきんでしまう便秘や肛門が傷つきやすい下痢は、痔になりやすい原因の1つ。痔は便秘が改善しないと治らないため、便秘になりにくい体質づくりから始めましょう。

そのためには、水分をしっかりとることや、バナナやリンゴなど食物繊維を多く含むものを積極的に摂取することも大切です。また、適度な運動や定期的な排便習慣をつけるなど、生活習慣の改善をおこなうことも効果的です。

ほかにも、肛門に負担をかけない、毎日お風呂に入る、患部をカイロで温めるなど、おしりの血行を良くして、内痔核の根本的な原因を排除していくことも大切です。特に排便時には、以下の排便方法のポイントを押さえましょう。

<排便方法のポイント>
・排便時に便器に座るのは3分を目安にする
・少し前かがみに座り、つま先に体重をかける。(腸を真っすぐにするイメージ)
・手で軽くおなかを押して、外から排便をサポートするのも効果的

内痔核の治療方法

ここからは、内痔核の治療方法として代表的な方法を3つご紹介します。

保存療法

生活習慣の改善や塗り薬・内服薬の使用で治療する方法。手術を必要とせず、患者さん自身の負担やリスクが少ないのが特徴です。薬で腫れや痛み、出血を和らげながら、排便や生活習慣の見直しで症状の改善を図ります。痔の原因を根本から取り除く方法ではないため、症状の緩和と再発防止がメインの治療法。

ただし、痛みの強さや脱出の度合いによっては手術が必要となるケースもあります。

硬化療法

いぼ痔に直接薬剤を注射し、患部を切らず硬く小さくしていく治療方法で、身体的・精神的負担が少ないのが特徴です。注射後、約1週間~1カ月で脱出が見られなくなります。硬化療法は、いぼ痔の治療において近年主流になってきている方法で、長期入院の必要がないことから日帰り手術として処置をおこなう病院もあります。

切除療法

いぼ痔の根元を縛って血流をなくし、壊死させてから切除する治療方法。痔核の根元から切除するので再発する確率が低いのが特徴です。術後に痛みが残るため、2週間程度の入院が必要になりますが、傷口は切除してから約1カ月で治ります。患者さん自身にも負担はありますが、さまざまな形態で脱出したいぼ痔にも対応可能なのが大きなメリット。嵌頓痔核の治療にも選択される、外科的治療の中で最も一般的な治療方法です。

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