銀杏中毒の前兆や初期症状について
銀杏中毒の初期症状は、銀杏を摂取してから1〜12時間後に現れ始めます。
初期症状では吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が多く見られ、症状が進行すると、けいれん発作や手足のしびれなどの神経症状が現れます。
重篤なケースでは、意識障害や呼吸困難、不整脈などの症状が現れることがあります。
けいれん発作では強直間代発作が生じることが多いです。
突然手足が突っ張った状態になり、左右対称に細かいけいれんが20秒ほど続いた後、緩やかな動きが30〜60秒ほど続く状態が繰り返されます。
銀杏中毒の症状の程度は個人差が大きく、摂取量や体質、年齢によって異なります。
特に子どもや高齢者、栄養状態の悪い人は、少量の摂取でも重篤な症状が現れやすいため注意が必要です。
銀杏中毒の検査・診断
銀杏中毒の診断は主に臨床症状の確認や問診によっておこなわれます。
医師は患者から銀杏の摂取量や摂取時間、症状の内容とその発現時間などを聴取します。
嘔吐や下痢などの消化器症状、けいれん発作や手足のしびれなどの神経症状が見られ、銀杏を大量に摂取した既往があれば銀杏中毒と診断され、直ちに治療が開始されます。
補助的な検査として、血液検査によってビタミンB6やほかの関連指標を調べたり、心電図検査によって不整脈の有無や程度を確認したりすることもあります。
しかし、迅速に治療を開始するために、血液検査や心電図検査の結果を待たずに、臨床症状と問診の結果だけで診断するケースが多いです。
配信: Medical DOC