「銀杏中毒」を起こす摂取目安量はご存知ですか? 子どもは特にキケンって本当?

「銀杏中毒」を起こす摂取目安量はご存知ですか? 子どもは特にキケンって本当?

銀杏中毒の治療

銀杏中毒の治療は、ビタミンB6製剤(ピリドキサールリン酸)の投与が選択されます。
ビタミンB6製剤は、銀杏に含まれる4-Oメチルピリドキシンによって低下したビタミンB6の機能を補うことを目的としています。

投与方法は症状の重症度に応じて、経口投与や静脈内注射によっておこないます。
投与量は患者の年齢や症状の程度によって異なりますが、重症例や再発例では、より大量の投与が必要となることもあります。

しかし、子どもに大量投与する場合は、横紋筋融解症などの副作用リスクが高まるため、慎重な投与と経過観察が必要です。

銀杏中毒になりやすい人・予防の方法

銀杏中毒になりやすいのは、特に5歳未満の子どもであり、少量の摂取でも重篤な症状を引き起こす可能性があります。
銀杏を過剰に摂取する習慣がある人や高齢者、栄養状態が悪い人、日常的に飲酒している人なども、体内のビタミンB6が欠乏しやすくなることで、発症することがあります。

銀杏中毒を予防するためには、銀杏の摂取量を適切に管理することが大切です。
銀杏の摂取量の明確な決まりはありませんが、5歳未満の子どもに積極的に与えることは控えましょう。
5歳未満の子どもにやむを得ず与える場面があるときは少量にし、摂取後に体調の変化がないか確認してください。

家庭で銀杏を保管する場合は、子どもの手の届かない場所に置くことで誤飲を防げます。
高齢者や栄養状態が悪い人に対しても、日々の食事の摂取量は控えめにしましょう。

銀杏の摂取後に異変を感じた場合は、症状が重篤化するのを防ぐために、できるだけ早く医療機関を受診してください。

関連する病気

細菌性食中毒

ウイルス性食中毒

自然毒食中毒

化学性食中毒

参考文献

公益社団法人日本中毒情報センターギンナンの食べ過ぎに注意しましょう!

公益社団法人日本中毒情報センターギンナンについて

日本救急医学会雑誌健常成人に発症した銀杏中毒の 1例

Case Rep Emerg MedEpileptic Seizure from Ginkgo Nut Intoxication in an Adult

東京都保健医療局食品衛生の窓

薬学雑誌ビタミンB6欠乏症を引き起こす銀杏中毒に関する研究

東京女子医科雑誌銀杏中毒について

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