六本木「SeRieUX(セリュー)」でフレンチランチ。味・見た目ともに洗練された、軽やかなモダンフレンチを編集部がレポート

六本木「SeRieUX(セリュー)」でフレンチランチ。味・見た目ともに洗練された、軽やかなモダンフレンチを編集部がレポート

フランス語で「本気」を意味する「SeRieUX(セリュー)」。六本木という街に今までになかった新しい価値を。そんな思いから生まれたレストランでは、日本各地からそのときベストな食材を使い五感を刺激する料理の数々を生み出しています。今回は、そんな「東京発信のモダンフレンチ」をオズモール編集部がランチコースで体験。友人や恋人との食事はもちろん、おひとりさまにもぴったりなレストランの魅力に迫ります。

六本木駅や東京ミッドタウンから3分ほど歩くと、スタイリッシュな建物の「SeRieUX(セリュー)」が見えてきます。
扉を開けると、そこにはコの字型のカウンターが印象的な、開放感あふれるモダンな空間が。
ランチタイムは、自然光が差し込む明るい空間でゆったりと食事を楽しむことができ、近隣で働く方やご近所の方、近くの美術館訪問の前後に訪れる方などに人気だそう。ひとりで気軽にカウンターフレンチを楽しんだり、テーブル席でグループでの会食を楽しんだりと、さまざまなシーンで利用できるお店です。

グルメガイドでも定評のある「ラルジャン」で副料理長を務めた経験を持つシェフは、旬の食材を活かし、自由な発想でコース料理を創り上げます。
メニューは約1、2カ月ごとに変わるので、季節が変わるたびに新しい発見に出会えるのが嬉しいですね。

この日のコースでは、秋らしいビジュアルのアミューズが登場。どのお皿も、1つ1つ写真を残したくなる美しさです。

イカ墨を練り込んだタルトに入っているのは白イカ。セミドライトマトと合わさっていて、ねっとりとした食感と甘みがおいしくシャンパーニュが進みます。
その横のエクレアに見立てた1品は、中に山わさび風味のじゃがいものピューレが絞られていて、和と洋の融合を感じさせる面白いメニュー。

鮮やかな黄色のイチョウの葉っぱにのっているのは、百合根のムースのモンブラン風。中にはレモン風味のサワークリーム、下にはメレンゲがあり、軽やかな食感とクリーミーで爽やかな味わいを楽しめます。

写真右下のメニューには、シェフの出身地である新潟の南蛮エビが使われています。サクサクとした生地の中に、赤パプリカのピューレと、昆布締めにした南蛮エビ、アクセントにはキャビア、と素材の味が調和してこちらもワインが進みます。

1つ1つ丁寧に作り込まれた料理は、さまざまな素材の食感や味わいを楽しめて、これから始まるコース料理への期待が高まるアミューズでした。

ワインはシャンパーニュからスタート。有名なシャルル・エドシックのワインで、繊細な泡とリッチな味わいで顔がほころびます。

今回はコースに合わせて3種のワインをペアリングで楽しめるプランに。もっとたくさんの種類を楽しみたい人はペアリング5種もおすすめ。5種の中でも1杯1杯が少なめの「トライアル」と、通常量の「スタンダート」があるのも嬉しいポイントです。

前菜には、戻り鰹の皮目を香ばしくグリエしたカルパッチョを。
切り方によって、赤身の旨味がダイレクトに感じられたり、皮目の香ばしさが際立ったりと、一口ごとに味わいの変化を楽しめます。
上には焼きナスのピクルス、素揚げしたエシャロット、ハーブがのっていてアクセントに。
左に添えられているのは、マヨネーズソースに刻んだ玉ねぎやケッパーが添えられたグリビッシュソース。酸味が効いていて戻り鰹の脂質と見事に調和していました。

魚料理はシェフのスペシャリテが登場。シェフの実家は新潟県の米農家で、その新米を使ったリゾットです。目の前でイクラとソースをかけて仕上げるため、ふわっと香りが漂い食欲がそそられる!

新米はふっくらもちもちの食感で、優しい味わいのリゾットに心がほっこり。42度でコンフィされたサーモンは穏やかで、リゾットの旨味を引き立たせます。イクラはソースに深みを与え、リゾットがより一層味わい深いものに。

まろやかなリゾットに合わせていただくワインは、新潟県で醸造されたケルナー。丸みのある果実味とミネラルを感じられて上品。
リゾットととてもマッチする、新潟県同士のペアリングでした。

肉料理は、青森県産の鴨のロースト。ソースは赤ワインをベースにカシスを使って甘めに仕上げてあり、フレッシュなカシスの実もアクセントに。一見ボリュームがありそうに見えますが、鴨自体の繊細な味わいで軽やかにいただくことができますよ。

皮目には黒にんにくのペーストが塗られ、噛むほどに旨味を感じます。ソースと絡めていただいたり添えられたペッパーで味変したりして、最後まで楽しくいただきました。

メインに合わせていただいた赤ワインは、ブルゴーニュのニュイ・サン・ジョルジュという村のもの。ワインからもカシスの甘やかな果実味を感じられて、完成度の高いマリアージュです。

最後にデザートをいただきます。
メレンゲを薄く焼き、その中には、上から兵庫県の丹波の黒豆を使ったアイスクリーム、高知県の四万十で採れた和栗のクリーム、コーヒーのムース、クランブルとヘーゼルナッツが層をなして詰まっているという繊細さ。
さくさくのメレンゲを割って、いろいろな味を楽しんで…幸せを実感できますよ!
周りにはヨーグルトアイスのパウダー、ゆずのジュレが添えられていて味の変化も多様。パティシエの遊び心が光ります。

ミニャルディーズは、右からヘーゼルナッツとチョコレートをのせたクッキー、クランチチョコレート、八王子市で採れたパッションフルーツのギモーヴ。
ギモーヴはふわっふわの食感が楽しく、フルーツの味わいが濃く、最後まで五感を刺激してくれるコースでした。

旬の食材や生まれ故郷など、ご縁のある食材を大切に、常に次なるレシピを考えて進化を続ける「SeRieUX」。
シェフはクラシックを尊重しながらも、軽やかさを意識したコースを組み立てているそう。フレンチといえば、特別な日にお腹を空かせて気合いを入れて出かけることが多いけれど、このレストランは「美味しいものを食べたいな」と思ったときに気軽に訪れたいお店。早速、今週末の予定に入れてみては?

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