「大腸がんを疑う腹痛」の特徴はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!

「大腸がんを疑う腹痛」の特徴はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!

大腸がんの前兆となる初期症状

大腸がんは初期段階では自覚症状に乏しいですが、以下の症状に注意が必要です。

血便

大腸がんの初期症状として便に血が混じることがあります。大腸の肛門近くでは鮮血の場合もあります。また大腸がん検診では便潜血(べんせんけつ)といって目に見えない血便を発見する検査も行われます。
処置:すぐに医療機関を受診する。
受診:消化器内科、外科
緊急性:消化管出血の可能性もあるため、早めの受診が必要です。

便秘

大腸がんがあると排便の回数や量が減る、便が硬くなるなどの便秘の症状がでる場合があります。
処置:食生活の改善 (食物繊維を多く摂る、水分を十分に摂る)、適度な運動。
受診:改善しない場合は、消化器内科を受診する。
緊急性:便秘が続く場合は、他の疾患の可能性もあるため注意が必要です。

排便習慣の変化

便が細くなる、便秘と下痢を繰り返すなどの排便習慣の変化の症状が出る場合があります。
処置:食生活の見直し、ストレスの軽減。
受診:改善しない場合は、消化器内科を受診する。
緊急性:緊急性は高くはありませんが、大腸の機能異常の可能性があります。

貧血

大腸がんによる出血が続くと貧血になります。症状は顔色が悪い、疲れやすい、動悸がするなどが現れます。
処置:貧血の原因を特定し、治療する。
受診:内科
緊急性:重度の貧血は、心臓に負担をかけるため注意が必要です。

大腸がんの主な原因

食生活・運動習慣

赤身肉・加工肉の過量摂取や高脂肪食は、大腸がんのリスクを高める可能性があります。また肥満やメタボリック症候群も危険因子の一つです。普段から脂肪の多い食事を避け、食物繊維の多い食生活と運動を意識しましょう。食生活・運動習慣の改善については、医師や栄養士に相談しましょう。

加齢・遺伝的要因

大腸がんは年齢を重ねるごとにリスクが高まります。特に40歳代から増加し始め50歳代で加速し、高齢になるほど罹患率が高くなります。また、家族に大腸がんになった人がいる場合、大腸がんのリスクが高くなります。定期的な健康診断や大腸がん検診を受けましょう。濃厚な家族歴がある方は「遺伝子パネル検査」について医師に相談しましょう。

喫煙・過度な飲酒

喫煙は、大腸がんを含む様々ながんのリスクを高めます。また過度の飲酒は、大腸がんのリスクを高めます。
禁煙について、医師に相談しましょう。自分で禁煙が難しい場合は禁煙外来を受診しましょう。飲酒については飲酒量を減らす、または禁酒するのがおすすめです。

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