介護職のための対人関係を良好にする相槌術

介護職のための対人関係を良好にする相槌術

介護現場では、職員同士の円滑なコミュニケーションが、質の高いケアと働きやすい職場環境の基盤です。

特に、日々の会話における「相槌」の工夫が、信頼関係やチームワークの向上の要因となります。

このコラムでは、職員間の対人関係を良好にするための具体的な相槌術を紹介します。

 

同僚との関係を深める相槌の力とは?

介護は一人で行うものではありません。

チーム全体で支え合いながら提供されるものです。

だからこそ、チーム内の信頼関係がケアの質に直結します。

そして、チームの人間関係を良好にするための最も簡単な方法が「相槌」です。

僕も、仕事やプライベートで相槌を意識して使うことで、良好な人間関係を築けた経験が何度もあります。相槌をうまく活用することで、相手に「話を聞いてもらえている」と感じてもらえ、自然と心の距離が縮まるのです。

相槌に難しいスキルは不要です。

少しの共感を示すだけで、信頼のきっかけが生まれます。

共感を示す相槌でチームワークを強化する方法

チームで働く介護現場では、共感を示す相槌がチームワークを強化するために有効です。共感のある相槌は、ただ聞いているだけでなく、相手の気持ちや考えを理解し、受け入れていることを示します。

例えば、同僚が難しい利用者対応の話をしている時に、「大変だったね」「そういうこと、あるよね」といった共感を示す相槌を入れると、相手は自分の気持ちをわかってもらえたと感じ、話しやすくなります。

このような共感の相槌が続くことで、自然とチームの信頼関係が深まり、相談や協力がしやすい環境が作られます。

相槌の「さしすせそ」

相槌の有効性を知っていただいたところで、実際に使える相槌を紹介します。

それは、相槌の「さしすせそ」です。

この「さしすせそ」は、以下のように活用できます。

さ:「さすがですね!」と、相手の行動や知識を称賛する

し:「知らなかった!」と、相手の話に驚きを示す

す:「すごいですね!」と、相手の努力や成果を褒める

せ:「センスありますね!」と、相手の感覚や発想を評価する

そ:「そうなんですね」と、話を受け止め共感を伝える

これらの表現は、相手に「話をしっかり聞いている」「自分の意見を尊重してくれている」という安心感を与えます。

職場で「さしすせそ」を意識するだけで、チーム内での信頼関係が強まり、より良い協力体制が築かれるはずです。

よくあるシチュエーション別の相槌例

それでは、相槌の具体例を紹介します。

成功体験を共有するとき

「利用者さんが笑顔になってくれたんですよ!」などの成功談には、「すごいですね!やっぱり○○さんのおかげですね」と相手を褒める相槌が喜ばれます。

相手の達成感を共有し、一緒に喜ぶことで、チームのモチベーションも高まります。

困ったときの相談を受けるとき

急な問題対応について相談を受けた場合は、「それは難しいですね、どうしましょうか?」と、一緒に解決方法を考える相槌が役立ちます。

相手は孤立感を感じにくくなり、安心して相談しやすい雰囲気を作れます。

こうした具体的な相槌の工夫で、日々のコミュニケーションがより豊かになり、チームの信頼が深まるでしょう。

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