「すべってくれ」と舞台袖から願っていることがある!?|岡本雄矢

「すべってくれ」と舞台袖から願っていることがある!?|岡本雄矢

世の中の #トホホ を拾い集めては披露してくれる、歌人芸人の岡本雄矢さん。芸人の本音をぶっちゃけた!?今日の一首。『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』『センチメンタルに効くクスリ トホホは短歌で成仏させるの』絶賛発売中!

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自らが伸びるのはもちろんのこと誰かがこけるのも待っている

 

 

漫才を続けて約二十年。

自分がおもしろくなること、お客さんにウケることを考えて、ずっとやってきました。

ただもうひとつ、考えたくないけど考えてしまうことがあります。

それは、他の芸人さんがすべってほしいなという考えです。

「すべる」とはお客さんにウケない状態のことなのですが、同じライブに出てる芸人さんが漫才をやってる時に、「すべってくれ」と思って見てしまう僕がいます。

他の芸人さんがウケないで、僕らがウケれば僕らの評価が上がります。

なので醜い考えとはわかっているのですが、僕は他の芸人さんがネタをやっている時に「すべってくれ」と舞台袖から願っていることが、よくあります。

この話を他の芸人さんにすると「みんながウケたほうがライブとしてはいいものなんだ」と言われます。

そんなことはわかってます。

みんなでウケたほうが、芸人さんもお客さんもみんなが幸せであることは重々承知です。

だけど、いざライブになると「すべってくれ」と願うことを、僕はやめられません。

漫才をやり続けて二十年。

ネタの雰囲気や相方は変わりましたが、その醜い考えはずっと変わりません。

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