【菅野美穂×上戸彩特別対談】「これからも子育ての大変さを一緒に笑い飛ばしながら頑張ろうね!」

【菅野美穂×上戸彩特別対談】「これからも子育ての大変さを一緒に笑い飛ばしながら頑張ろうね!」

華麗なプラダのドレスに身を包むのは、俳優の菅野美穂さんと上戸彩さん。以前オトナミューズ本誌に登場いただいて以来、今回実に7年ぶりの豪華共演が実現!  公私共に仲がいいというお2人に、仕事や家族、ファッションについてなど、貴重なお話を聞かせていただきました。

生活は自然と子ども中心に。

お互いに奮闘する母親業に共感

7年前にオトナミューズで対談をし、その後も交流が続いて、今では家族ぐるみで旅行に行ったりもする間柄だというお2人。当時はお互い1児の母として奮闘中のエピソードなどを語っていたけれど、現在は菅野さんが2児の母、上戸さんは3児の母に。


 


—こういうお2人で一緒の仕事って、7年前の対談以来なんですよね。


 


上戸さん そうなんですよ。プライベートでは定期的にお会いしてるんですけど。なので、本当に楽しみ過ぎて、今朝起きてからスタジオに着くギリギリまで、LINEでやりとりしてたんですよ、「のちほど!」とか。


 


—撮影中も笑いが絶えなくて、本当に仲がいいんだなぁと。でも、大人になってからの出会いで家族ぐるみで親しくなるって、珍しくないですか?


 


菅野さん ですね。いつも楽しい家族会を企画してくれるのは彩ちゃんなんですけど、誰に対しても変わらずにまわりの人を大切にするところとか、人に対しての寛容さや受け止め方などは私以上に大人だなと思うことがたくさんあるんですよ。

—上戸さんてどんなお母さんだと思う?


 


菅野さん 彩ちゃんの子どもだったら、将来は心配ないなって思えるようなお母さん。しつけについては厳しくしてると思うんだけど、私が見ているなかでの子どもへの言葉がけとかが「よかったね」「それいいじゃん」とか、いつも前向きな言葉で会話していて—。


上戸さん ホントですか?  私は人前でも叱るときは叱るし、厳しいほうだと。誰がいようがいまいが、ダメなことは怒るし。


菅野さん 彩ちゃんは母としてどうありたいとかある?  私はこういう性格だから、子どもが失敗してもおおらかにいられるんじゃないかと思っていたけど、実際は真逆ですっごいキリキリするし、ずっと怒っているから母業に向いてないなぁって思っていて。でも、彩ちゃんの接し方を見てると、こうやって対応すればいいんだって、学びになったことがたくさんある。


上戸さん 菅野さんこそ、本当に子どもが自由に楽しく伸び伸びと育つような環境を作っているなって。お子さんが着替えがないときに海に飛び込んでしまっても、笑って見守ってる。ワイルド教育。私だったらお願いだから入らないで〜って絶対なってる。


 


—それは、菅野家の子育て方針?


 


菅野さん いや、たぶんそのとき、気づいたときには濡れちゃってたんでしょうね(笑)。子どもってやっちゃいけないことをやるのが好きというか、よしとしてやったんじゃなく、やっちゃったから笑うしかないっていう。


上戸さん そういうところがスゴイの。そもそも、芸能人っぽさがなくて。なんの気取りもなく、普通の感覚というか。


 


—それってどんなときに感じますか?


 


上戸さん 私も感謝の気持ちを忘れないようにっていうことは日々大切にしてるんですけど、菅野さんはお礼状ひとつにしても、直筆でメッセージをくださる。先日旅行に行ったあとも、プレゼントを贈ってくださって。こっちが尽くしたくてやってることなのに、こんなにお礼をされちゃったら、ってくらい。


菅野さん いや、それは彩ちゃんのおもてなしの気持ちがすごいから。だから彩ちゃんのまわりには人が集まるんだなって。優しいし心地いいの。懐の深さみたいなものがある。


上戸さん すべてオウム返しで返したい(笑)。菅野さんこそ気づかいの人。昔からずっと大ファンでしたけど、親しくなってより一層、憧れの人ですから。

—自分のための時間をあえて作ろうとかってしていますか?


 


菅野さん 全くないかも。独身のときは大きな仕事が終わったら旅行に行くのが息抜きでしたけど、今は仕事の時間が自由時間みたいな感じで—。


上戸さん 分かる!  仕事に向かう車のなかがやったー!  みたいな感覚ありますよね。


菅野さん そうなの。車に乗った瞬間にホッと気を抜けるというか。


上戸さん そこが唯一、胸を張って子どもを預けられる瞬間でもあって。仕事という理由があると罪悪感なくいられるっていう。


菅野さん そうだよね。子育てって一時停止も先送りもできないからつらい。でも、世のお母さんたちはみんなそうなんだと思う。

リボンがたっぷりとあしらわれた華やかなドレスに包まれた2人は、まるで姉妹のよう。ロマンティックな雰囲気はやはりいくつになっても心ときめくもの。菅野さん、上戸さんの順に:ブラックドレス¥880,000、ショーツ※参考商品、ピンクドレス¥858,000※全て予定価格(全てプラダ/プラダ クライアントサービス)

ホットヨガやピラティスが

心とからだのメンテナンスに

—年齢を重ねていくなかで、体調管理とかも大事になってきませんか? 


 


上戸さん そこは考えるようになりました。あからさまにからだに影響が出るようになってきて。それもあって、今月ピラティスを3回予約入れたんですよ。半年前に初めて体験に行って、それ以来の念願の!  以前はホットヨガに通っていたんですけど、この年になると、逆にげっそりしちゃうので、これからは鍛えるほうにシフトしようと。


菅野さん 私はいまだにホットヨガ。ピラティスとかは終わったあとの爽快感はすごく好きなんだけど、マンツーマンじゃない?  それよりは、大勢のなかのひとりになれるほうが気がラクで。


 


—そういう場所で、自然になじんでいる菅野さんを観てみたい(笑)。


 


上戸さん 普通に「こんにちは」って言ってそう。私はそういう場でも気づかれないことのほうが多いし、気づかれていても、気にしないでいられるようになったかも。


菅野さん 分かる!  前は人に見られてもいいようにちゃんとしなきゃって思っていたけど、ウチの子たちは本当にやんちゃなので、自分どうこうより、子どもが人に迷惑をかけないようにしなきゃってことが優先になってるんだと思う。


 


—仮に自由な時間ができたら何をしてみたいですか?


 


上戸さん 昔みたいに旅したいとか思います?


菅野さん いや、実際今、時間があってもうしろめたさみたいなほうが勝っちゃって—。なので、仕事とかで行けるのが一番いいよね。


上戸さん それいい!  ポッと時間が空いたら、マッサージに行きたいなって思ったりはするけど、それ以上の願望が浮かんでこないないくらい手一杯で。


菅野さん 背中とかバッキバキだと思うよ。お互いに今日はこんなにキレイにしてもらって、写真からは想像つかないかもだけど(笑)。

ミニマルなシルクドレスにロングブーツというレディなスタイルに、あえてスポーティなスタジャンでコントラストのある着こなしに。ピュアなムード漂うシルクショーツを覗かせてスタイリングに奥行きをプラス。ブルゾン¥1,210,000、ドレス※参考商品、パンツ¥544,500、ブーツ¥291,500※全て予定価格(全てプラダ/プラダ クライアントサービス)

今は自分たちのキャリアより

子育ての責任を全うする時期

—7年前は、普段からこういうおしゃれもまだ楽しんでる感じでしたけど、最近は違う?


 


上戸さん 正直、今はそんな余裕なくて。すぐ汚れちゃうし、キレイに使いたくても使えないし。なので、こういうお仕事のときに女子力をいただいている感じかな。


 


—でも、こうしておしゃれをしてみると物欲とか刺激されませんか?


 


菅野さん 今回のプラダは違う意味で驚いた。下着を見せるためみたいなフリルのスカートとか(笑)。でも、いいお洋服に袖を通すと、鏡のなかの自分がなんか普段とは違ったものに見えてくる楽しさがあるし、やっぱりいいなって思いますね。


 


—ちなみにお買い物とかはどうしてますか?


 


菅野さん 最近はネットばっかりですね。


上戸さん 私もそう。街でのショッピングは時間がなさすぎて行けないから。


 


—この秋、欲しいモノってある?


 


上戸さん おしゃれなベルトが欲しい。デニムが多いので、デニムに合うベルト。


菅野さん キャメルやブラウン、バーガンディカラーのアイテムが欲しいなと思っています。あと、コーデュロイのパンツも!


 


—仕事も続けたいから立ち止まれない。家族に負担はかけちゃうけど—という方もいるけど、2人はやっぱり家庭が最優先という感じですね。


 


上戸さん 今はそうですね、自分のキャリアよりも子どもの成長に向き合う時間を大切にしています。お仕事も好きなので、そこをてんびんにかけるのは怖いんですけど、それ以上にひとりの人間を育てていくほうが必死で—。仕事があるときは、本当にいっぱいいっぱいになっちゃう。


菅野さん そうなの?  いつも余裕でやってるような感じに見えてた!


上戸さん 私はセリフ覚えが苦手だから、寝る前の布団のなかでもぶつぶつ言って、「ママうるさい」って言われたり(笑)。でも完成したものを娘がテレビで見たときに「このあいだママが言ってたやつだね」ってちょっと嬉しそうに話してたりすると、やってよかったなって。


 


—菅野さんはどうですか?


 


菅野さん 仕事も子育ても両方大事だけど、自分がいい演技をするよりも、今はまだ子どもが世のなかに迷惑をかけないようにしっかり育てる時期というか、それが親としての役目でもあると思うので—。正直、ラクじゃないけど、これからも子育ての大変さを一緒に笑い飛ばしながら頑張ろうね、彩ちゃん(笑)。

前後差のあるマーメイドディテールに異素材のレイヤリングが存在感たっぷりのスカートを主役に。タイトなライダースを合わせてよりそのシルエットを引き立たせて。ジャケット¥1,155,000、スカート¥319,000、中に重ねたスカート¥544,500、パンプス¥203,500※全て予定価格(全てプラダ/プラダ クライアントサービス)

クラシカルでシンプルなニットスタイルも、ハッと目を引く鮮やかなカラー使いでドラマティックに。コンパクトなシルエットのトップスに対し、立体感のあるスカートのコントラストも美しい。上戸さん、菅野さんの順に:イエローニットプルオーバー¥236,500、スカート¥412,500、レッドニットプルオーバー¥236,500、カーディガン¥363,000、スカート¥335,500※全て予定価格(全てプラダ/プラダ クライアントサービス)

Profile_かんの・みほ/1977年8月22日生まれ。埼玉県出身。1993年俳優デビュー。直近の出演作に映画『ディア・ファミリー』、ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』など。


Profile_うえと・あや/1985年9月14日生まれ。東京都出身。1997年芸能界デビュー。直近の出演作にAmazon Originalドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1〜東京湾大海戦〜』など。

model:MIHO KANNO,AYA UETO photograph:AKINORI ITO[aosora]

styling:KEIKO SASAKI[AGENCE HIRATA]

hair & make-up:TAMAE OKANO(菅野さん分),MAIKO INOMATA[TRON](上戸さん分)

text:TAKAKO TSURIYA

produce:MAKI KONIKSON[Konikson Productions,LLC.]

otona MUSE 2024年1月号より

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