東北のローカル牛乳のパッケージに、地元ならではの「仕掛け」が施されていた――。そんな発見が、X上で注目を集めている。
こちらは、秋田県在住のXユーザー・ふなマアム@okapi57142000さんが2024年11月18日に投稿した画像だ。
青い空の下、牛たちが草原で草を食んでいる。そんなのどかな風景を描いたデザインだ。
しかし、ふなマアムさんは気づいた。この牛たちの中に隠れているものの存在に。
「薬王堂で売ってる牛乳、よく見ると牛さんの模様が東北6県のかたちだった」(ふなマアムさんの投稿より)
マジ!? ちょっともう一回見てみよう!
ほ、ほんとだ~~!! よく見たら、牛の柄の一部が山形県や秋田県になってる!
22日、Jタウンネット記者はふなマアムさんに話を聞いた。
きっかけは「青森県」
ふなマアムさんが牛の柄の「仕掛け」に気付いたのは17日の朝食時だった。
「牛の絵を何気なく見ていて、牛の表情がなんとなく寂しそうな、切ないような感じがするよねと夫と話していたところ、『あれ? もしかして牛の柄、青森のかたちじゃないか? 他のも東北6県のかたちしてる!』と気づき、興奮しました」(ふなマアムさん)
そう、牛たちは牛乳パックの3つの面で2頭ずつ放牧されていて、それぞれが県のシルエットを背負っているのである。
このなんとも可愛い遊び心が仕掛けられているのは、どんな牛乳なのだろう?
記者は29日、当該商品を販売している薬王堂(本社:岩手県盛岡市)にも話を聞いてみた。
「かわいいパッケージだなぁと思って飲んでたけど…」
取材に応じたのは、同社のAWBブランド戦略課マネージャー・吉原紗季さん。
吉原さんによると、東北6県の仕掛けがされているのは、薬王堂のプライベートブランド「ALL WAY BASIC」(AWB)商品である「牧場牛乳1000ml」だ。
牧場牛乳は、2023年秋頃にパッケージをリニューアルしたそうで、話題になったのはその新デザイン。社内でのディレクションを経て、協力会社に制作してもらったものだという。
「作成いただいた会社様とは密なやりとりが多く、薬王堂のことや好みをとてもよく理解いただいておりまして、その中で東北6県の形を牛に紛れ込ませるアイデアをご提案いただき採用したというのが経緯です」(吉原さん)
このデザインは当初から薬王堂社内でも好評で話題になっており、「今回お客様にも気付いていただけて嬉しく思います」と語った。
地元らしさと遊び心に溢れたデザインに、X上では1万8000件以上のいいね(12月3日昼時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「わあ~! 凝ってる」
「すごいこだわり感じる」
「かわいいパッケージだなぁと思って飲んでたけど牛の模様は気づかなかった。今度買ったら見てみよう」
こうした反響に対し、吉原さんは
「東北はもちろん、他の地域の方々にも当社の商品を知っていただけたことを大変嬉しく思っております。
牛乳はプライベートブランドの中でもたくさんのお客様に買っていただける商品なので、日々の暮らしの中で話のきっかけになればいいなと思います」
とコメントしている。
牧場牛乳を販売する薬王堂は東北6県に387店舗のドラッグストアを展開中(24年2月時点)。北東北で一部取り扱いのない店舗もあるとのこと。
配信: Jタウンネット
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