神奈川県在住の40代女性・ママコさんは20年ほど前のその日、通勤ラッシュの東海道線で叫んだ。
一緒に乗っていた母親が、突然白目をむいて意識を失ったのだ。
停車した際に母を抱えて電車を降りようとするも、彼女1人の力では難しい。
パニックになったママコさんが、周りの乗客に助けを求めると……。
<ママコさんからのお便り>
20年ほど前、私が20代の頃の出来事です。
母とJR東海道線に乗っていた時、助けてくださったまわりの方にお礼を伝えたいです。
藤沢か大船か⋯…そのあたりを走る朝の満員電車。母は席に座り、私はその前に立っていました。
母が白目をむいて意識を失いました。
泣きそうになりながら車内で叫ぶと…
あまりにも突然のことに驚き、母の肩を叩きましたが意識が戻りません。
すぐ次の駅で停車したので降りようとしましたが、母の身体を持ち上げることもできず、焦っていきます。
「お母さん!」と呼びながら、「降りたいです、すみませんどなたか」と泣きそうになっていたら、側にいた通勤中であろう3名の男女が、即座に母の身体を抱えて支え、ホームまで連れ出してくれたのです。
駅に停車した、ほんの数分の出来事でした。
皆さんは母の意識が戻ったのをみると、その次の電車に乗っていかれました。
その後、通りがかった医師の方も声をかけてくださりました。
何の病気かもわからないのに…
なんの病気か分からない、見ず知らずの私たちを、皆さんなんの迷いもなく助けてくださいました。
朝の通勤時間、みなさんもしかしたら会社に遅れてしまったかもしれないのに……。
母が心配なのと、動揺していたので、みなさんにろくにお礼も言えず、本当に申し訳ありませんでした。
あの日、助けていただいたから、母は今も元気でいられるのかもしれません。
お名前を聞くこともできませんでしたが、みなさんに助けていただいたことを一生、忘れません。
感謝しながら生きています。本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない……。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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