酸蝕症が進行した場合の治療法
予防が最善ですが、酸蝕症にかかってしまった場合は、適切な治療が必要です。症状が軽い酸蝕症であれば、歯科医院でフッ素を塗布してもらい、歯の再石灰化を促すことができます。フッ素はエナメル質の再石灰化を助け、酸によるダメージを軽減します。
さらに、象牙質が露出している場合にはコンポジットレジン修復という治療法があります。これは歯の欠損部分を樹脂で補うもので、見た目にも自然で、歯をしっかり保護する役割も果たします。
酸蝕症が進行し、歯が大きく損傷している場合には、クラウンやラミネートベニアといった治療法が適用されます。クラウンは歯全体を覆う人工の歯で、耐久性があり、機能を回復させることができます。ラミネートベニアは、薄いセラミックを歯の表面に貼り付ける治療法で、特に前歯に使われることが多いです。
まとめ
私たちが普段何気なく摂取している酸性の食品や飲み物は、知らず知らずのうちに歯を溶かし、酸蝕症を引き起こす原因となります。エナメル質が失われると、歯は敏感になり、さらなる損傷が起こりやすくなります。しかし、正しい予防策を取ることで、酸蝕症を防ぎ、歯の健康を保つことができます。 フッ素配合の歯磨き粉を使う、酸性のものを摂取した後はすぐに歯を磨かない、そして口をすすぐ習慣を持つことが大切です。また、もし酸蝕症が進行してしまった場合でも、歯科医での適切な治療を受けることで、歯を修復することが可能です。毎日のちょっとしたケアが、将来の歯の健康に大きく影響するのです。歯を大切にするために、今からできることを始めましょう。
配信: 医科歯科健診コラム