このコーナーで世の中の #トホホ を拾い集めては披露して、ついに500首!
この連載から『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』『センチメンタルに効くクスリ トホホは短歌で成仏させるの』という2作が生まれました。読んでくださったみなさん、どうもありがとうございました!
いったんここでこのコーナーを卒業して、次なるステップへと向かいます!乞うご期待!!
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自分にも詠めるものからいつの日か自分だけしか詠めないものに
この短歌は四年ほど前に、短歌を本格的に作りはじめた頃に詠んだ短歌です。
その頃自分が作っていた短歌のほとんどが、誰かの真似だったり、どこかで聞いたことのある発想でした。
そういうのではなく、いつか自分だけにしか詠めない短歌を作れたらいいな。
そんな思いで詠んだ短歌です。
それからしばらくして、こんな短歌を詠みました。
初合コンで言われた第一印象は「実家の麦茶まずそう」でした
「実家の麦茶まずそう」と言われたことがあるのは、きっと僕だけでしょう。
また少しして、こんな短歌を詠みました。
歯磨きのリズムキモいと言われてる同棲3日目の夜のこと
「歯磨きのリズムがキモい」と言われたことがある人は、きっと他にはいないでしょう。
最近、こんな短歌を詠みました。
「悪いけど捨てといて」って渡されたゲロ袋 初対面の人の
初対面の人にゲロ袋をもらって、それを短歌にした人はおそらく他にはいないでしょう。
四年前の僕に僕は言ってやります。
すぐに、自分だけのもの詠めるようになるよって。
でもそれ全部トホホだよって。
この連載も、今回で500回目。
短歌の数でいうと500首です。
500回トホホを呟いてきました。
誰の記憶にも残らないような小さなトホホを、みなさんに晒してきました。
今後も自分にしか詠めない短歌、自分にしか書けないエッセイを書き続けれるように精進します。
配信: 幻冬舎Plus