Netflixで始まる新シリーズ『ブラック・ダヴ』は、007の国・イギリス大好きな方にはたまらぬ、ロンドンを舞台にしたスパイサスペンス。しかも、舞台になる季節はクリスマス! 最高のタイミングでの配信となる本作で、主人公のスパイ、ヘレンを演じるのはキーラ・ナイトレイ。
Keira Knightley 1985年3月26日、ロンドン生まれ。『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)のヒロインを演じトップスターの仲間入り。『プライドと偏見』(2005年)や『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014年)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。
「古典的なスパイスリラーっぽく見えるけど、それだけにとどまらないのは、ベン・ウィショーが演じたサムの存在ね。スパイってたいがい孤独なものだと思うんだけど、私が演じたヘレンは命を狙われていて、その危機を脱するために組織が送り込んでくれたのが殺し屋のベン。この2人のあいだには、他のスパイものにはあまりない、プラトニックな友情があるのが特徴で、そこに興味を惹かれて本作の出演を決めました。また、物語の舞台はクリスマス。クリスマスは家族と一緒に過ごす大事な時間ですよね。監督が脚本を書いたのがクリスマスシーズンだったことからクリスマスを舞台にするアイデアが生まれたんだけど、物語にもこの季節独特の感覚が反映されていて興味深いと思います」
ドラマシリーズへの出演、アクションも上等な敏腕スパイ役。共にキーラの新たなる挑戦。特に今回演じたヘレンは「めちゃくちゃ冷酷なスパイ」とか。
「これまでいろいろな映画やドラマで女性のスパイが登場してきたけど、ヘレンはめちゃくちゃ冷酷で、表の顔と裏の顔が全く違うのがいいところ。表向きには家族思いで、すごく気のきく国防長官の妻。でも、裏の顔は、国の機密情報を組織に流すだけでなく、夫を裏切ってる。すごくいい妻の顔と、すごく優秀なスパイの顔を持っているんです。私が共感できたのは、ヘレンの表の顔。裏ではすっごく腕利きのスパイなのに、退屈な主婦を演じていて、“自分はこんなんじゃない!”って常に思っているんです。そういう不満って誰でも持ったことがあることでしょ。ただ、彼女の場合、そのフラストレーションをある男性との関係にぶつけてしまったことがきっかけで危機に陥るんだけどね(笑)」
ヘレンを助けるために現れるのが殺し屋のサム。演じたベン・ウィショーとはこれが初共演。
「じつはこの作品が決まるまで、お互いをあまりよく知らなかったんです。それまで会ったことはありましたが、それほど深い話をしたことがなかったので、初めてランチを一緒にして、そこからは意気投合。変な先入観をもっていなかったのもラッキーで、素で話し合うことができたし、すごくいいビジネスパートナーになれたと思っています」
Netflix シリーズ『ブラック・ダヴ』
story クリスマスのロンドン。政府の中枢に潜入しているスパイのヘレン(K・ナイトレイ)は、秘密組織に機密情報を流していた。が、彼女の素性がばれかけ、ついに彼女と家族がターゲットに。そこで彼女を守るために組織の殺し屋のサム(B・ウィショー)が派遣される。
監督:ジョー・バートン/出演:キーラ・ナイトレイ、ベン・ ウィショー、サラ・ランカシャー、アンドリュー・コージ ほか/配信:12月5日より、Netflixにて独占配信開始
© Netflix
text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年1月号より
配信: オトナミューズウェブ
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