タレント・熊田曜子。完璧なママに!と意気込みすぎた長女の育児。3人の娘のママの素顔とグラビアの仕事との葛藤も

タレント・熊田曜子。完璧なママに!と意気込みすぎた長女の育児。3人の娘のママの素顔とグラビアの仕事との葛藤も

タレント、グラビアアイドルとして活躍する熊田曜子さん。プライベートでは、2023年の春に離婚を発表し、現在はシングルマザーとして、3人の女の子のママでもあります。子どもたちの出産秘話や母乳育児のこと、頑張りすぎていたという初めての子育てについて話を聞きました。
全2回インタビューの前編です。

完璧なママになりたいと意気込みすぎていた長女の育児。二女、三女と育てるうちに肩の力が抜けた

――3人姉妹のママということで、子どもたちとの日々の暮らしについて教えてください。

熊田さん(以下敬称略) 長女が11歳、二女が9歳、三女が6歳になりました。三女は幼稚園に通っていて14時には園から帰ってくるので、仕事と両立するのはちょっと大変ではあるのですが、時々利用していた延長保育は今は使っていません。

というのも、この生活スタイルのほうが今はちょうどよくて。三女はお昼寝をしないで帰ってくるので、19時ぐらいにはもう眠たくなってきて、コテンと寝てくれます。そのほうが、私も夜に自分の時間を持つことができるんです。

お姉ちゃんたちが4時間授業の日など、けっこう早く帰ってくる日もあるので、幼稚園から帰ってきた三女と一緒に遊べるのもいいなと思っています。あとは、習い事にも行けるし、家族みんなで出かけたりもできますし。来年から小学生になるので、生活スタイルの切り替え時期としてはよかったですね。

――3人はそれぞれ、どんな性格でしょうか。

熊田 長女は、両家にとっての初孫だったんです。本当にいろいろな人に見守られながら、一つ一つのイベントもしっかりきっちりやって、とにかく盛大に祝ってきました。長女はそういったプレッシャーみたいなものを感じ取っているのか、ちょっと気づかい屋さんかもしれないです。

それが二女以降は、まわりからのプレッシャーとか大人たちの力の入り方が変わってくるので、子どもたちの性格も二女、三女とどんどん自由になっていますね。

二女は振り返ってみると、ママやパパを独り占めできる時間が少なかったような気がします。ただ、そういう環境で育ったからか、自ら自分の世界を切りひらいていっているようなところがあります。私が公園などで三女のお世話で手一杯になっていて、パッと二女を見ると、もう新しいお友だちができていたりするんです。同じ幼稚園に通う子のママたちから、「〇〇ちゃんにこんなことしてもらって、ありがとうございます」なんて言ってもらえるのも、二女がいちばん多いですね。

三女は、表情も豊かだし、とにかく世渡り上手。親せき一同が集まったときも、全員のひざの上にのってあいさつするような子です。愛きょうを振りまいて、何かしてほしいときも、この人にお願いすれば大丈夫というのを本能的にかぎ取っている気がしますね(笑)

――長女の初めての育児は、振り返ってみるとどうでしたか?

熊田 長女のときは、育児本を読みあさって、ベストな育児をしなきゃとすごく気合が入っていました。離乳食を食べさせるときも、「食べるのか?食べないのか?」みたいな感じでピタッと隣についていたほどです(笑)。長女が食べてくれたら喜んで、食べなかったら悩んで・・・と、離乳食のことだけでも一喜一憂していました。それが本人にも伝わっていたと思うんですね。

それが二女や三女になると、上の子のお世話をしながら離乳食もあげないといけない状況になるので、こまかいことにこだわっていられなくなりました。妹たちは、長女のときのような私からのプレッシャーもなくなったと思います。

わが家では、何をするのも優先は長女からというのがルールです。着替えの準備も、食事の配膳やお菓子を渡すのも、いちばん最初に長女にしているんです。それは、長女がやっているのを下の子たちが見ていて、それをまねしてくれるからというメリットもあります。こうすることで、そのあとがスムーズだし、長女が早く終わったら下の子のお世話をしてくれるんですよ。

このルールを考えたのは、友人から聞いた話がきっかけなんです。「上の子にとって、下の子が生まれてくることは、夫から急に、『これから愛人と一緒に住むから』と言われるぐらい衝撃なんだよ」と聞いたんです。それって長女にしたら、これまで自分だけに愛情がそそがれていて、それが永遠に続くと思っていたら、そうじゃないんだというのを急に宣言されるようなもの。それを考えたら、上の子のケアをしっかりしなきゃなと思ったんです。

それで、二女が生まれる前に、「パパとママの赤ちゃんというだけじゃなくて、あなたの妹なんだよ。お姉ちゃんに会いたくて、わが家にきてくれたんだよ」と伝えました。病室で二女と初対面したときも、私が母乳を直接あげるんじゃなくて、私がしぼっておいた母乳を哺乳びんに入れて、それを長女にあげてもらいました。

ベビーカーであやしながらメイクをしたことも

――仕事と子育てはどのように両立しているのでしょうか。

熊田 仕事と子育て、両立できているとはなかなか言えなくて・・・。働いているママさんたちがぶつかるところだとは思うんですけど。仕事でも子育てでも、だれかに「すみません、お願いします!」とお願いして、またこっちでも、「すみません、お願いします!」と頼んでと、とにかく頭を下げることばかりで。どれも完璧にできていないな〜と思いながら、もう11年がたちました。

妊娠したときから、事務所にはすごく協力してもらいました。仕事のときは、レジャーシートにマット、抱っこひも、おもちゃなど、すごい量の荷物を持参して楽屋に入っていましたし、メイクルームでもベビーカーを横づけさせてもらって、娘をあやしながらメイクをしたりも。どうしても抱っこじゃないとダメな時期は、マネージャーさんがずっと抱っこをしてくれていました。

それと、私が母乳にこだわっていたので、仕事場まで娘を連れて行って、楽屋などで授乳をしている感じでしたね。ただ、二女のときぐらいからは、両胸から同時に搾乳できる便利な搾乳機が登場してきたので、家で搾乳をしておいて、家で母にゆっくり面倒を見てもらうほうがいいかなというふうに変わってきたんです。

――お母さまが育児に協力してくれているのでしょうか?

熊田 私は母子家庭で育ったのですが、私が20代半ばのころに、母が病気をしてしまって。母は岐阜に1人で住んでいたので、ちょっと心配だなと思って、東京で一緒に暮らそうと誘って、出てきてもらったんです。

私が結婚したのと同時に、母には近くに住んでもらって、子育ては本当に助けてもらっています。ですから、ベビーシッターさんは一度も頼んだことがないぐらい・・・。私が正式に離婚をしたのは去年の春ごろなんですが、その前にもう別居をしていたので、そのあたりから母と一緒に暮らしています。母にも一緒に子育てをしてもらっている感じですね。

スマホの機能で、「○年前の写真」など思い出の写真が自動で出るものあるじゃないですか。その写真が、母が子どもたちを抱っこしたり、あやしてくれている写真ばかりなんです。

――母乳のよさはどんなところだと思っていますか?

熊田 その時期に、その子どもに合った、完全なるフルコースの母乳をあげられるのが魅力だと思っています。母乳は、最初の味と真ん中の味、最後のほうの味が違うってよく言うじゃないですか。それと、生後3カ月のときと、生後8カ月のときなど、子どもの成長段階でも味が変わってくるのだと聞きました。こんなにいいものを自分が作れるのなら、あげるしかないと思いましたね。抱っこやおむつ替えなどは、私の代わりはいるけれど、おっぱいだけは私にしかできない!と、変な使命感がありましたね。

私流の授乳には、タイマーがかなり活躍しました。おっぱいをあげるのも、左のおっぱいで5分、右のおっぱいも5分という感じで、時間を決めて吸わせるように気をつけていたんです。それは、自分自身のためでもあるんですけど、右手で何か作業ができるように、左手で抱っこして左乳ばかりで飲ませてしまうのを防ぐためでもあるんです。時間を気にせずに飲ませてしまうと、片方だけで、赤ちゃんが飲み疲れてしまって、もう片方を飲んでくれないんですよね。

以前に一度、乳腺炎になってしまったんですが、そのときに、助産師さんから、おっぱいはいろいろな方向から飲ませたほうがいいよと聞いて。おっぱいを触って、少したまってるなと思う場所があったら、その方向に赤ちゃんの上唇を合わせて飲ませるというのも実践していました。

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