「東京の弁護士会が3つに分かれているのは違法」7人の弁護士が、日弁連と東京三会を提訴 

「東京の弁護士会が3つに分かれているのは違法」7人の弁護士が、日弁連と東京三会を提訴 

●弁護士会が三会に分かれていることは「違法」であるという主張

訴状などによれば、原告は以下のように主張している。

弁護士法32条は「弁護士会は、地方裁判所の管轄区域ごとに設立しなければならない。」と規定している。

この規定は、1つの地方裁判所の管轄内に、1つの弁護士会を置く趣旨である。(※1)

なお、同法附則89条では、「この法律施行の際現に同じ地方裁判所の管轄区域内に在る二箇以上の弁護士会は、第三十二条の規定にかかわらず、この法律施行後もなお存続させることができる。」と規定している。

同附則は、特に「いつまで」存続させることができる、という限定を置いていないことからすると、三会に分かれた状態が存続しても、違法とはいえないとも思える。

この点について、訴状では、現行の弁護士法の制定過程に言及し、同附則はあくまで経過規定であり、解消を前提としている旨が記載されている。

(※1)一見すると、管轄区域ごとに「1つの弁護士会のみ」設立できるとは記載されていないようだが、「条解弁護士法 第5版(弘文堂、日本弁護士連合会調査室編著)」によると、同条は「『一地方裁判所管内に一弁護士会』という原則を貫くこととしたのである。」とされている。

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