布団や毛布などの寝具で気持ちよさそうに眠る愛犬。寒い季節になるとよく見られる光景のようですが、実際のところ犬に寝具は必要なのでしょうか。
今回は、犬に寝具を与える必要性や与える際の注意点などについて、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生にお話を伺いました。
犬に布団や毛布は必要? 与えないほうがよいケースは?
――冬などの寒い時期、布団や毛布などの寝具を使って眠る犬も多いようです。実際のところ、こうした寝具は犬に必要なのでしょうか?
岡本先生:
「寒さに弱い犬や小型犬、シニア犬や子犬の場合は、布団や毛布があったほうがよいでしょう。ただし、室温が暖房器具で適温に保たれている場合は、必須ではありません」
――では、犬に布団や毛布などの寝具を与えないほうがよいケースはありますか?
岡本先生:
「皮膚が弱く、寝具の素材でかゆみが出てしまう場合や、寝具の素材にアレルギーがある場合は、与えないほうがよいでしょう。また、布製品を誤食してしまう場合も、与えないほうがよいですね」
犬に布団や毛布を与える場合の注意点とは?
――犬に布団や毛布などの寝具を与える際の注意点を教えてください。
岡本先生:
「もっとも注意したいのは、誤食だと思います。どうしてもビリビリにして飲み込んでしまう場合は、先ほどもお話ししましたが、布団や毛布の使用は控えるようにしてください。また、犬が布団や毛布にくるまっているときは、人が間違えて踏まないように注意する必要があります」
――飼い主さんと愛犬が一緒に布団や毛布を使う場合の注意点はありますか?
岡本先生:
「使っている毛布が重たい場合、愛犬のサイズによっては飼い主さんが寝ている間に中に閉じ込められて、出られなくなってしまうリスクが考えられます。また、人用の電気毛布は低温火傷や就寝時の熱中症につながるリスクもありますので、使用しないほうがよいでしょう」