ルフィ・狛江事件の実行役が「虐待されて育った」生い立ち明かす…闇バイト前は月5万円の収入、検察側は無期懲役を求刑

ルフィ・狛江事件の実行役が「虐待されて育った」生い立ち明かす…闇バイト前は月5万円の収入、検察側は無期懲役を求刑

●新たな実行役は簡単には見つからなかった

狛江事件後、永田被告人が「今日がダメだったから、明日も行くよな」などと話して、翌日に自分たちで案件の募集をX(旧Twitter)で投稿した。しかし、新たな実行役は簡単には見つからない。

そのため、永田被告人と加藤被告人、もう一人の共犯者と三人で実行した。このとき、宅配業者役だった加藤被告人は怖くなっていたため、インターフォンを押せなかった。

「永田被告人が強盗にこだわっていたため、中止になると思っていた」という。案の定、いったん中止になるものの、再度実行。空き巣に入ったが、何も見つけられず、撤収した。

●子どものころに虐待され、結婚しても続かず

最終弁論で、弁護人は、加藤被告人について「他者の痛みを想像する能力の欠如」「人間不信であり、お金は裏切らないと証言していた」と述べた。これは、彼の生い立ちに関連しているとの指摘をしたものだ。

加藤被告人は、自身の生い立ちについて、次のように述べた。

「中学2年のころ、両親は離婚しました。父親に引き取られましたが、自分の意見に合わないと機嫌が悪くなっていました。『お前は、自分の考えに従え』と言われていました。

「幼少期のころは、お風呂に沈められたり、体を傷つけられたり、立たされていたため、父親の顔色を見て過ごしていました。

中1のとき、初めて家出をしましたが、(別居していた)母親の家に行ったりしました。家出のたびに、父親が取り戻しにきていました」

一人暮らしをするようになったあと、女性と知り合い、結婚して、子どももできた。

「18歳のとき独り立ちしました。配信をきっかけに女性と知り合い、子どもが生まれました。お金はきつかったのですが、とても幸せでした。しかし、その女性とケンカして、家を追い出されました。

その後、よりを戻したり、離婚したりを繰り返しました。女性への暴力で警察沙汰になったこともあります。家庭は、一時期、居場所だったのですが、続きませんでした」

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