今年を象徴する言葉は?物価高×米不足×猛暑の2024年を駆け抜けた生活者が選んだ「くらしのトレンドキーワード」発表!

今年を象徴する言葉は?物価高×米不足×猛暑の2024年を駆け抜けた生活者が選んだ「くらしのトレンドキーワード」発表!

税金や補助金などさまざまな政府の施策が話題に

103万円の壁、小売りの賃上げと人手不足も

竹下:「『103万円の壁』引き上げ」(8位)も選挙で争点になり関心が高かったキーワード。働く機会とセットで考えられるものですが、小売業界でも賃上げを行っているため労働時間が制限されて年末など繁忙期は従業員の確保が苦しいもの。小売業界全体では何とか103万円の壁を上げてもらいたいという思いなので、引き上げの検討に期待しています。

深谷:ランク外にもお金に関する話題は多く、「補助金・給付金の拡充」(12位)については、電気・ガス代補助、定額減税、育児手当などの施策が話題になりました。「Zaim」には全国の市区町村に対応した給付金や手当・控除がわかる「わたしの給付金」というコンテンツがあります。SNSなどで取り上げられてアクセスが急増することがこれまでもありましたが、今年はその頻度が高く関心の高まりを実感しました。

2024年6月に始まった「定額減税」(13位)についても自分の減税額を調べられるシミュレータを作成したところ、ユーザーから喜びのコメントが寄せられました。関心があってもどう調べたらいいのかわからない人が多いようですね。

▶zaim「わたしの給付金」

新紙幣のインパクトがキャッシュレス化で霞んだ

草深:「諭吉から渋沢栄一へ」(6位)は20年ぶりの新しいお札の発行についてですが、実感として発行後それほど話題にならなかったなと。それは「キャッシュレスの定着」(14位)によって新紙幣に触れる人が少なかったことが理由と考えられます。半数以上が「ほぼ毎日キャッシュレス決済を利用している」中で、貨幣の意味が変わってきたことが新紙幣発行でよくわかりました。

一億総ポイ活時代がやってきた!

白井:キャッシュレス化と切り離せないのがいわゆる「ポイ活」ですよね。4月にVポイントが誕生し、生活者がどの経済圏で買い物をするかを考える「ポイント経済圏争い激化」(17位)が印象的な一年でした。

「くふう 家計簿」での取材でも、年代を問わず誰もが当たり前のようにポイ活していることに驚きました。クレカ支払いでポイントを貯めることはポイ活と言わない人がいるくらいでした。ネット通販や固定費の見直しなど、価格で比較するよりも決めた経済圏を意識した行動を取っている人が多くなったことが特徴ではないでしょうか。

竹下:セブン-イレブンが、ポイントが貯まるグループの電子マネー「nanaco」を持ちながらVポイントと組んだことにびっくりしました。物価高で苦戦する中、ポイント戦略で新たなお客を取り込み、売上回復を図ろうとしています。QRコード決済「PayPay」もポイント投資を含めて今年さらに広がりましたが、店によって一番ポイントが付く決済方法を選んで行動することが当たり前になりましたね。

「くふう 家計簿」掲載の「ポイ活のくふう」

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