今年を象徴する言葉は?物価高×米不足×猛暑の2024年を駆け抜けた生活者が選んだ「くらしのトレンドキーワード」発表!

今年を象徴する言葉は?物価高×米不足×猛暑の2024年を駆け抜けた生活者が選んだ「くらしのトレンドキーワード」発表!

大ヒットが生まれにくい中、小売発の商品に注目

草深:今回、上位20位までに具体的な商品・サービス名称は入りませんでした。その中でも売れたものとして、「キリンビール 晴れ風」(21位)、キリンビールの「未来のレモンサワー」(26位)が挙がりました。

井野:トクバイニュース編集部で話題になったのは芯をなくして巻き数を増やした「トイレットペーパー5.5倍巻き」。ドン・キホーテで販売されています。ドン・キホーテでは10巻パックのツナ缶もヒットしました。どちらも商品開発の段階からコスパを意識して削れるところまで削っていますね。

竹下:プライベートブランド、ドンキ発、コンビニ発など小売発の商品が売れている傾向が続いています。小売のSPA化*がますます加速してきていますよね。生活者を近くで見ている小売の人たちが開発するというのが強いです。

商品開発力で注目しているのは、ドン・キホーテ、ユニクロ、ワークマン、無印良品、ヤオコーなど、店舗名と商品がリンクしている企業群ですね。イオンのトップバリュも改めてブランディングに取り組み、実際、グループ企業の取り扱いの意欲は明らかに増えています。やはり他社、他店との差別化のためには、最終的には自分たちで商品開発をしていくことが重要になってきます。

*SPA:商品の企画、製造から販売までを一貫して自社で行う態勢のこと

草深:トクバイが主催した「おいしいもの総選挙」でも、スーパー独自で商品開発した商品が光りました。「やりすぎサンド」(山形・週末びっくり市)「戦車バーガー」(茨城・セイミヤ)など。安さだけでなく楽しいものを好む生活者も多く、それに応えたスーパーのコンテンツがエンタメに変わってきている実感がありました。

「トクバイ 全国スーパーマーケット おいしいもの総選挙 2024」結果発表

2025年はどんな年になる?

竹下:インフレへの転換点となった2024年。2025年は物価が正常化し、賃金も上がり節約志向も弱まり…となることを期待しますが、ここに来て値下げが増えたり、ディスカウント店の支持が高まっていたりする状況も見受けられます。実際には小売の二極化が進んでいくのではないでしょうか。

井野:2024年は、テレビ番組でスーパーが特集されることがとても多かったように感じます。スーパーでの買い物がエンタテインメント化した背景には、家計が厳しい状況にあっても、それ自体を楽しみに変えて乗り越えていくような、ポジティブな文化醸成がなされていることがあるように思います。2025年、物価がどのように変動しようとも、生活者のみなさんが明るく、前向きに過ごせるといいなと思います。

白井:今年は1位から4位までは残念な話題が並んでしまいました。でも、「くふう家計簿」を見ているとユーザーには悲壮感はなく、自分らしさや楽しみを見つけて暮らしています。「ごきげん出費」で前向きなハッピーな年になるといいなと思います。

「くふう 家計簿」掲載の「みんなのごきげん出費」

草深:2024年は 完全に「コロナ禍が終わった」年。人々の流れや行動はコロナ禍前に戻るかと思いきや物価高や猛暑などによって制限もあり、先行き不透明な風潮・世情は変わらない一年だったことが、今回のランキングにも反映されていたといえるでしょう。

一方でキャッシュレス化が進んだり、ポイント経済圏が広がって「一億総ポイ活時代」に突入したり、NISAによって投資が一般化したりと、お金にまつわる動きは激変。いかに正しい情報を入手して、自分なりのお金との付き合い方を築き上げていくかが、来年以降は生活をそして人生を豊かにできるかのカギになってくるのではないでしょうか。

そうした意味では、生活の楽しみ方も個人個人に委ねられていく時代に完全に突入していきそうですよね。スーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアなどもリーズナブルで魅力的な商品がどんどん登場していますし、買い物の「エンターテイメント」化はますます拍車がかかりそう。

そんな「毎日の暮らしを楽しむ」お手伝いを、2025年も「トクバイ」や「Zaim」ができるよう私たちも頑張っていければと思っています。

■「くふう総研 くらしのトレンドキーワード 2024 」概要

くふう生活者総合研究所が「2024年を象徴するキーワード」として30のコト・モノを選出。ノミネートしたキーワードを対象に「Zaim」と「トクバイ」のユーザーに「2024年、あなたの生活に影響が大きかったこと(もの)・印象に残っていること(もの)」を5つまで回答するアンケート調査を実施した結果により決定しました。

調査概要
調査テーマ:2024年についてのアンケート
調査エリア:全国
調査対象者:8,549名
①「トクバイ」ユーザー 5,380名 ②「Zaim」ユーザー3,169名
(年代内訳/10代0.5%、20代5.1%、30代11.2%、40代18.7%、50代30.8%、60代26.0%、70代以上7.7%)
調査期間:2024年11月25日(月)〜2024年11月27日(水)
調査方法:インターネットによる調査

ノミネートしたキーワード一覧

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トクバイニュースは「くらしを少しでもラクに、ちょっぴり幸せな日常を」をテーマにしたライフスタイルメディアです。日々の買い物が楽しくなるような話題の商品情報や、料理・掃除・洗濯など家事のコツをわかりやすくお届けします。
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